東京市場まとめ

1.概況

本日の日経平均は4日ぶりに反落となりました。日経平均は42円安で取引を開始すると、前日の米国市場で主要3指数が揃って上昇となったことを受け、一時は82円高とプラスに転じる場面も見られましたが、外国為替市場での円高方向への進行が重荷となり、その後は売りが優勢な展開で前場は174円安の39,287円で取引を終えました。

後場に入ってからも、じりじりと下げ幅を広げる展開が続き、最終的に日経平均は312円安の39,149円で取引を終え、4日ぶりに反落しました。

新興市場では、東証グロース250指数が1.5%安と続落しています。

2.個別銘柄等

ファーストリテイリング(9983)は1.5%下落し、日経平均のマイナス寄与度でトップとなりました。また、東京エレクトロン(8035)は、同業の米アプライド・マテリアルズ[AMAT]が13日引け後に決算を公表し時間外取引で売られていることなどが影響し、2%以上下落しました。

ソニーグループ(6758)は、一時10.7%高の3,774円をつけ、大幅続伸となり上場来高値を更新しました。好調なエンタメ部門がけん引する形で、10-12月期の営業利益が4693億円となり市場予想を上回ったほか、通期予想の上方修正や、自社株買いの実施を発表したことから、買いが優勢となりました。

TOPPANホールディングス(7911)は、15.5%高となり、大幅続伸となりました。13日引け後に2025年3月期の純利益を700億円から800億円へ上方修正すると発表し、減益予想が一転して増益となる見通しとなったことがポジティブサプライズとなり、買いを集めました。

本日13時に場中決算を発表したアシックス(7936)は、後場に急騰して5%近い上昇となりました。前期に続いて今期も売上高と営業利益ともに過去最高を更新する見通しを示したほか、あわせて自社株買いの実施を公表したことから、買いが優勢となりました。

テルモ(4543)は、一時4.5%安の2,712円をつけ、3日ぶりに反落となりました。13日引け後に第3四半期の決算を発表し、累計の純利益は前年同期比23.4%増を達成するも、売りが先行しました。ただし、寄付き後は下げ幅を縮め、結局1.6%安の2,795.5円で取引を終えています。

日本たばこ産業(2914)は、3.0%安の3,833円をつけ、3日ぶりに反落しました。13日引け後に発表した決算で、今期の純利益が2.9%減となる見通しを示し、市場予想にも届かなかったことで売りが優勢となりました。

VIEW POINT: 明日への視点

本日の日経平均は、前日に米国市場が上昇となったにも関わらず、前日までの株価の上昇を受けた利益確定売りが出たことや、外国為替市場での円高進行が重荷となってじりじりと売られる展開となり、4日ぶりに反落となりました。本日引け後には東京海上ホールディングス(8766)やオリンパス(7733)、日本郵政グループ3社の決算が予定されているほか、米国では小売売上高の公表が控えています。

(マネックス証券 フィナンシャル・インテリジェンス部 岡 功祐)