先週の中国株ですが、上海証券取引所と深セン証券と理非所は春節(旧正月)の大型連休(1月31日から2月6日まで休場)となったため、2月7日のみの取引となっています。一方、香港証券取引所は1月31日と2月3日のみのお休みでしたので、2月4日(火)より取引が再開されています。そして休み明けの値動きですが、上海総合指数、深セン総合指数、創業版指数は揃って上昇、一方で香港ハンセンは続落となっています。

上海総合指数、深セン総合指数、創業版指数では、春節の連休中にネットのお年玉機能に人気が集中したとのことで、ネット企業が上昇を牽引しました。春節の中国では新年を祝って現金の入った赤や金の封筒で現金を日頃御世話になっている色々な人にプレゼントします(日本で言えばお年玉です)。この中国版のお年玉を今年はテンセント(00700)を初めとするネット企業がオンライン上でやりとりする機能を開始。テンセントはこの利用者が春節の連休中に500万人を超えたという発表を行いましたが、これによって中国でネット上の商品購入などの決済が増えることにつながる可能性があるというのが材料となっています。

一方で香港ハンセン指数は、休み明けの2月4日(火)に前日の米国株の大幅下落の影響から大幅続落となりました。その後、米国株の回復と共にハンセン指数も回復したのですが、2月4日(火)の下落分を取り戻すには至らず、週間でも大幅続落となっています。個別では中国パソコン最大手のレノボ(00992)が米国のネット検索最大手のグーグルの保有する携帯電話事業(もともとモトローラ)を29億ドルで買収すると発表したことが悪材料視されました。さて、今週の材料ですが、2月12日に中国の1月の貿易統計が発表される他、2月14日には中国の消費者物価指数が発表されるなど、中国の経済指標発表が続きます。中国の1月の輸出入は12月から回復が見込まれていますが、予想外に悪化するようであれば株価にはマイナスとなりますので注意が必要でしょう。

コラム執筆:戸松信博