私はドキュメンタリーよりも小説、小説よりも詩の方が好きです。映画も写真も、カラーより黒白の方が好きです。説明され尽くされないところに、受け手が自由に想像できる部分が残されています。蓮実重彦氏はこのことを省略の美学と称されましたが、現代のコンピュータ、ネット時代にはこのような美学は存在し得ないのでしょうか?私個人的には存在し得ると思っています。技術を追求・吸収する波の後には、それをどのように利用するか、また省略するかという模索が盛んに行われることになるでしょう。表現の仕方も自ずとヴァリエーションが出てくるでしょう。早くそのような時代になるといいですね。