この数日でドルが対円で大きく戻しました。実際に大きく介入をしている訳ではなく、日米協調介入があり得るとか、日銀が介入に際しての不胎化政策の見直しを視野に入れたとか、そのようなニュースのために大きく動いた訳です。これは市場の期待にきちんと答えた為です。同じことを、市場が期待していない時にしても効果は全然なかったりします。
マーケットは、長期的に見ると経済や需給などのいわゆるファンダメンタルズによって構成されますが、短期的にはこのように市場の期待からどれだけずれたかによって構成されるものです。例えば景気にとって悪い指標が発表されても、市場参加者全体の期待値よりはちょっと良かったりすると逆に株式相場は買われたりします。このような市場の期待値の中央値を知ることが短期的な動きを理解する為には肝要です。