ダウ平均は5日続伸、ハイテク株主体のナスダックは8日続伸と2024年最大の長期連騰

週明け8月19日の米国株式市場でダウ平均は5日続伸、ハイテク株主体のナスダックは8日続伸と2024年最大の長期連騰を記録しました。ダウ平均は7月17日につけた史上最高値(41,198.08ドル)まで、あと300ドル程度、率にして0.74%程度に迫る勢いです。S&P500は7月16日につけた史上最高値(5667.20ポイント)まで1.05%程度に迫りました。

今週は8月22日~24日に年次経済シンポジウム「ジャクソンホール会合」が開催され、8月23日に予定されているパウエル米連邦準備制度理事会(FRB)議長の基調講演が注目イベントとなります。米国株式市場は議長による9月の利下げを示す発言内容への期待先行で上昇している可能性が高く、会合前後あたりからは留意が必要です。日本株もそこに合わせ見通しを考える必要があるでしょう。

日経平均の半値戻しから考察する今後の動き

さて、足元で話題になっているのが、日経平均の半値戻しです。7月高値から8月安値までの急落も含めた下落幅に対して、半分の値幅を上昇で取り戻したということです。

少しマニアックな見方になりますが、私がよく使う一目均衡表には、「転換線」「基準線」「先行スパン1」「先行スパン2」「遅行スパン」の5役があります。その中で、「転換線」「基準線」は直近過去のレンジの中値をみるものです。

例えば、転換線は直近9日間(9週間)の高値と安値の「中値」を、基準線は直近26日間(26週間)の高値と安値の「中値」をみるものです。移動平均線のように特定期間の「平均値」ではなく、特定期間の値幅の「中心」をみるものです。

今回の半値戻しの水準は、日足の一目均衡表上では基準線の水準(36,791円)に値します。重要な点は、この半値戻しの水準が、週足の一目均衡表上では転換線と基準線が重なる水準(36,791円)に位置していたことです。細かい説明は抜きにして、日足でも週足でも5役が重なる水準は非常に重要な強弱判断のフシになりえます。そこを簡単に上回る動きというのは、売り転換を否定する評価に値する現象と言えるわけです。相場にはポジティブに効いてくるでしょう。

一方で、急ピッチな戻りに対して、再び強気になる市場関係者が増えてきました。これは逆に反転下落へのシグナルになる可能性が高く、やはりジャクソンホール会合前後は目先の上げ一服に注意が必要です。