トレンド転換のサイン「宵の明星」が発生
日経平均は3月22日につけた過去最高値を更新してからも上昇が続きました。また、7月11日には窓をあけて上昇して始まり、終値で史上初の42,000円台に乗せました。
ただ、その翌営業日に下方向に窓をあけて下落し、1,033円安となりました。実は、この3営業日のローソク足の組み合わせに意味があります。それは、「宵の明星」と呼ばれるトレンド転換の時に発生するサインなのです。
具体的には、窓をあけた11日の小さな陰線と前日の長い陽線、そして窓をあけた翌日の長い陰線といった3本のローソク足の組み合わせが「宵の明星」になります。これは、3本の真ん中に発生した小さい陰線が高値圏で発生するとともに、発生した前日と翌日に窓があいている形です。
さらに、3日間の中日に発生した小さいローソク足が、夕方西の空にかがやく金星を連想させることから「宵の明星」と表現されます。この組み合わせは、トレンド転換のサインとされることから今後の展開には注意が必要です。
5日移動平均線上を回復できるか
そのような中、株価は5日移動平均線を下回るとともに、5日移動平均線の上昇角度が緩やかになってきています。そのため、早期に5日移動平均線上を回復して維持できるかが注目ポイントになりそうです。
仮に5日移動平均線上を早期に回復して維持するようですと、過去最高値を更新することが視野に入りそうです。
一方で、5日移動平均線が下向きに変化して上値の抵抗になるようですと、上昇してくる25日移動平均線に接近したり、下回ったりすることが考えられ注意が必要です。
モメンタムはピークアウトして低下中
上昇と下落の勢いを教えてくれるモメンタムは、モメンタムとその移動平均線であるシグナルとともに上昇を続けていましたが、過去の高い水準に接近したところで、反転して低下しているのが分かります。
そのため、2本線の低下が続くかが今後の注目ポイントです。仮に2本線の低下が続くとともに、上昇と下落の勢いの判断の分かれ目となる0ラインに接近したり、0ラインを割り込んだりするようですと、上昇の勢いが弱まるとともに下落の勢いが強まって、25日移動平均線辺りまで下落することが考えられそうです。
一方で、2本線が低下しても限定的だったり、上向きに変化して上昇したりするようですと、上昇の勢いが強まって5日移動平均線上を回復して高値に接近したり、上回ったりすることが視野に入るため、モメンタムの水準に要注目です。