【米国株式市場】ニューヨーク市場

NYダウ: 40,003.59  △134.21 (5/17)
NASDAQ: 16,685.97  ▼12.36 (5/17)

1.概況

先週末の米国市場は小幅に高安まちまちとなりました。ダウ平均は反発し、終値ベースで史上初の4万ドル台に到達しました。42ドル高でスタートしたダウ平均は一時下げに転じる場面もありましたが、引けにかけては上昇し前日比134ドル高の40,003ドルで取引を終えました。また、S&P500株価指数も反発し、前日比6ポイント高の5,303ポイントとなりました。一方で、ハイテク株比率が高いナスダック総合株価指数は、エヌビディアの決算を控える中で主力ハイテク株の一部に売りが出て、12ポイント安の16,685ポイントと続落しています。

2.経済指標等

4月の米景気先行指数は前月比0.6%低下と、前回結果と市場予想ともに下回りました。

3.業種別動向

業種別S&P500株価指数は全11業種のうちエネルギーや素材、金融、一般消費財・サービスなどの8業種が上げ、エネルギーは1%を超える上昇となりました。一方で情報技術と生活必需品、不動産の3業種が下げています。

4.個別銘柄動向

ダウ平均構成銘柄ではキャタピラー[CAT]やJPモルガン・チェース[JPM]などが買われたほか、ボーイング[BA]、ウォルマート[WMT]、シェブロン[CVX]などが上昇しました。一方でアムジェン[AMGN]やマクドナルド[MCD]、コカ・コーラ[KO]といったディフェンシブ株は下落しました。ダウ平均構成銘柄以外では、半導体のアドバンスト・マイクロ・デバイシズ[AMD]が1.1%上昇しました。前日にマイクロソフトが自社のクラウド事業の顧客にAMDのAI向け半導体を使ったサービスを提供する計画を発表したことが好感されたためです。一方で、AMDの競合のエヌビディア[NVDA]は2%近く下落しました。その他、オンライン掲示板運営会社のレディット[RDDT]が、前日に「ChatGPT」を手がける米オープンAIとの提携を発表し10%上昇しています。一方で、ミーム株のゲームストップ[GME]は、第一四半期の減収を発表し、約20%下落しました。

5.為替・金利等

長期金利は0.05%高い4.42%となりました。ドル円は155円台後半で推移しています。

VIEW POINT: 今日の視点

本日の日本市場は先週末の米国市場が小幅に高安まちまちとなったことから小動きでのスタートが予想されます。5月22日(日本時間は23日未明)公表予定の米半導体株エヌビディアの決算を確認するまで方向感に乏しい展開となりそうです。

(マネックス証券 ジュニア・アナリスト 岡 功祐)