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日本株に再び注目する理由

――現在、日本株についてはどのようにお考えですか。

日本の優待株から投資を始め、米国株投資に転じましたが、現在改めて日本株にも注目しています。その理由は、米国株は(言語や時差の関係で)情報をリアルタイムで得るのが難しいですが、日本株については企業の決算情報もわかりやすく、すぐに入手できるので投資判断がしやすいと感じています。また、2024年に入ってから、日本株が好調で、海外投資家からの注目度も高まっているので、米国株同様今後も期待できるのではないかと考えています。

――日本株はどのような銘柄を保有していますか。

三菱HCキャピタル(8593)や三菱UFJフィナンシャル・グループ(8306)など、高配当株を保有しています。余剰資金で、徐々に買い増ししている状況です。

――今後の投資方針をお聞かせください。

まずは、新NISAの生涯投資枠1,800万円を最短の5年で埋めることを第一優先に考えています。その後も特定口座で米国のETFを中心に追加投資していきたいと考えています。

その他、ポートフォリオの中で日本株の割合を増やしていきたいと考えています。商社や銀行など業績が安定していて配当利回りの良い銘柄に投資する予定です。

週に1度の夫婦会議で「お金の話」を共有

――以前のブログに生活防衛資金以外は全て投資に回すと書かれていましたが、現在も同じ方針ですか。

はい。投資を始めた当初は独身だったので、生活防衛資金の200万円以外は全部投資に回していました。ただ、2022年に結婚して夫婦2人の生活になったこともあり、生活防衛資金を500万円確保しています。ある程度の現金を確保しておいたほうが、暴落時に大きく投資することもできますし。

――ご結婚されたとのことですが、奥様の投資に関する興味はいかがですか。

もともと妻は投資をしていませんでしたが、交際するようになってから積立投資を始め、最近では日本と米国の個別株にも投資しています。ですから、今は夫婦で資産形成しています。妻は妻で、しっかりと将来の事を考えてくれています。

――奥様は投資の手法について、チェヨペガさんから学ばれたのですか。

投資の基礎的なことは私から伝えていたのですが、その後は彼女が自分で勉強して取り組んでいます。今や、私より詳しいぐらいです(笑)。

――奥様とはどのように資産額や運用状況を共有されているのですか。

入籍したタイミングで、毎週日曜日にお金の話だけでなく翌週のお互いのスケジュールや、今後行きたい場所などを話す時間を持つように決めて、今もそれを続けています。その中で、お互い投資をしていることもあり、自然とお金に関する話題も出るようになりました。

40代半ばでサイドFIRE、50歳で完全FIREを目指す

――将来の目標として掲げていることはありますか?

夫婦で「世帯資産額が1.5億円に達したらサイドFIREしたいね」と話しています。現在は都内に住んでいますが、私も妻も田舎が好きなので、ゆくゆくは地方に移住したいなと。静かな環境でのんびりと生活することが理想です。

40代半ばで本業を辞めて、サイドFIREに移行しつつ、50歳ぐらいで完全にリタイアすることをイメージしていますね。50代以降はお金に縛られずに、自分が「心からやりたい」と思えるものに情熱を注いでいきたいと考えています。それが現在の仕事になっているかもしれませんが(笑)。

――投資において、自分なりのルールがあれば教えてください。

ドルコスト平均法で毎月定額を積み立てることを継続することが一番大事だと思っています。米国の資産運用会社の調査によると、運用の成績が最も高い人は、「投資していることを忘れている人」だそうです。つまり、買った銘柄を売却せずに持ち続けている人の方が、頻繁に売買している人より高いパフォーマンスが期待できるのではないかと思います。

そのため、私は一時的に株価が下落しても売らずに、保有し続けるよう心がけています。

投資のモチベーションを保つコツとは?

――これから投資を始める方々へのアドバイスをお願いします。

投資は継続することが一番大事だと思います。途中で飽きてやめてしまう人も多いようですので、自分で楽しみながら続けられる方法を見つけることをおすすめします。私の場合、配当金を増やしていくことをゲーム感覚で楽しみながら継続しています。

例えば、スマホで配当金を管理するアプリがあります。そのアプリ上で配当金の受取額が増えているのを見て、「もっと増やしたいな」という気持ちが、投資を続けるモチベーションに繋がっています。

投資初心者の方には、特に、余剰資金を確保した上で投資をするようにお伝えしたいです。株価の暴落が訪れた時に余剰資金がないと、ピンチがチャンスにならず、悲しい経験となって終わってしまうからです。余剰資金があれば、暴落を乗り越えて、投資を継続できると思います。

――投資を続けていく中で、面白みを感じる時はどんな時ですか。

配当収入が年々増えていくこと、またマーケットの動向に応じて、資産総額が増えたり減ったりするのを見るのも楽しいですね。現在はS&P500や全世界株式型のインデックスファンド、ETFがポートフォリオのコアではありますが、サテライトで運用している個別株で言うと、企業の業績を見ながら自分なりに分析して「今後株価が伸びるだろう」と思って投資をして、株価が自身の予想通りに動いた時は非常に嬉しいです。

毎月定額を自動で積立投資するだけだと面白みに欠けるので、私自身は個別株にも投資をして、楽しみを見出しています。

――資産額が下落した時には、どのようにモチベーションを保っているのですか。

株価の下落に関しては、買い増しチャンスだという認識です。しかし企業から貰える配当が減配した時に関しては、「今月は前年同月に比べて配当金額が減っているなあ」と残念に思うこともあります。そんな時は、広い視野で見るようにしていますね。「長期的に見ると配当金額は伸び続けているから、今月は減っても来月以降にはきっと上がるだろう」と期待して、モチベーションを保っています。

投資は長期的な目線で続けていくことが最も大切だと思います。

――本日はお時間をいただき、ありがとうございました。

※本インタビューは2024年3月31日に実施しました。
※本内容は、個人の経験に基づく見解であり、当社の意見を表明するものではありません。
※投資にかかる最終決定は、お客様ご自身の判断と責任でなさるようにお願いいたします。