モトリーフール米国本社 、 2024年3月24日 投稿記事より
4社のうちクラフト・ハインツ[KHC]はすでに子会社化
ウォーレン・バフェット氏の動きをフォローしている人であれば、アップル[AAPL]が同氏のお気に入り銘柄であることはご存じでしょう。アップルは、バークシャー・ハサウェイ[BRK.B]のポートフォリオの中で突出して最大の保有銘柄です。
しかし、バフェット氏がアップルを選好するのと同様に、バークシャー・ハサウェイは別の企業に対しても、持ち分比率で大きな出資を行っています。以下で、バークシャー・ハサウェイが発行済み株式の25%超を保有する4銘柄に注目します。
ダビータ [DVA]
バークシャー・ハサウェイは、透析サービスを手掛けるダビータ・ヘルスケア・パートナーズの株式41%超を保有しています。保有株数は3,610万株近くに上り、現時点で50億ドル近い価値があります。
バフェット氏がダビータに初めて投資したのは2011年第4四半期で、その後3年間にわたり、定期的にダビータ株を追加購入しました。2020年にはポジションをやや縮小しましたが、今でもバークシャー・ハサウェイのポートフォリオの中で13番目のポジションを維持しています。
株価は長年にわたって好調に推移しています。2011年末以降で約270%という驚異的な上昇を遂げ、この12ヶ月間でも約80%上昇しています。
リバティ・シリウス・エックスエム [LSXMA]
バークシャー・ハサウェイは、衛星ラジオ企業のシリウス・エックスエム・ホールディングス[SIRI]の株式をわずかしか保有していません。しかし、これは直接保有という意味であり、間接的には大きく投資しています。バークシャー・ハサウェイは、リバティ・シリウス・エックスエム・シリーズA[LSXMA]の29.5%、リバティ・シリウス・エックスエム・シリーズC[LSXMK]の25.9%を保有しています。
これらの株式はどちらも、リバティ・メディアによるシリウス・エックスエムへの投資に対するトラッキング・ストック(事業部門株)です。シリーズA株は1株当たり1票、シリーズB株は1株当たり10票の議決権が与えられます。
オクシデンタル・ペトロリアム[OXY]
バフェット氏は近年、石油・ガス企業のオクシデンタル・ペトロリアムをとても気に入っています。2019年と2020年に一時的に保有した後、2022年第1四半期に入って本格的に買い始めました。
現在、バークシャー・ハサウェイはオクシデンタル・ペトロリアムの株式28.2%を保有しています。ポートフォリオの中で6番目に大きなポジションを占め、約158億ドルの価値があります。2022年8月には、オクシデンタル・ペトロリアムへの出資比率を最大50%まで引き上げることができる規制当局の承認を得ました。
クラフト・ハインツ[KHC]
バークシャー・ハサウェイは、食品メーカーのクラフト・ハインツの株式26.7%を保有しています。バークシャー・ハサウェイのウェブサイトを見ると、クラフト・ハインツは子会社の一覧に含まれています。
バークシャー・ハサウェイは2013年に、3Gキャピタルと共同でハインツを買収しました。その2年後、両社はハインツとクラフト・フーズの合併を主導しました。バークシャー・ハサウェイは新会社クラフト・ハインツの大株主の1社として、取引には関与しませんでした。
しかし、この大型合併はバフェット氏にとって成功ではありませんでした。合併以降、クラフト・ハインツの株価は20%超下落しています。
4社の中で有望な銘柄はどれか?
これらのバフェット銘柄の中で最も有望な銘柄はどれかと聞かれたら、オクシデンタル・ペトロリアムを挙げるでしょう。
再生可能エネルギーの導入が進んでいるにもかかわらず、石油やガスの需要は今後数年間でほぼ確実に増加が見込まれます。オクシデンタル・ペトロリアムのビッキー・ホラブCEOは、2025年後半には石油の供給が不足するとさえ予想しています。この予想が正しければ、オクシデンタル・ペトロリアムの株価は急騰する可能性があるでしょう。
バフェット氏がオクシデンタル・ペトロリアムを選好する理由は他にもあります。同社は空気中の二酸化炭素(CO2)を回収する技術である直接空気回収技術(DAC)に多額の投資をしています。DACがどの程度の効果を発揮するのかは分かりませんが、2050年までに市場規模が4兆ドルに達するとも予想されている市場において、オクシデンタル・ペトロリアムは主力プレーヤーになる可能性があります。
免責事項と開示事項 記事は一般的な情報提供のみを目的としたものであり、投資家に対する投資アドバイスではありません。元記事の筆者Keith Speightsはアップル、バークシャー・ハサウェイの株式を保有しています。モトリーフール米国本社はアップル、バークシャー・ハサウェイの株式を保有し、推奨しています。モトリーフール米国本社はクラフト・ハインツ、オクシデンタル・ペトロリアムの株式を推奨しています。モトリーフールは情報開示方針を定めています。