【米国株式市場】ニューヨーク市場

NYダウ: 37,863.80  △395.19 (1/19)
NASDAQ: 15,310.97  △255.32 (1/19)

1.概況

先週末の米国市場は前日に続いて半導体株を中心にハイテク株に買いが入り大幅続伸となり、ダウ平均とS&P500株価指数が揃って史上最高値を更新しました。103ドル高でスタートしたダウ平均は朝方にマイナスとなる場面がありましたが、16ドル安で下げ渋ると持ち直し上げ幅を大きく広げる展開となりました。取引終盤に465ドル高まで上昇した後は伸び悩みましたが引き続き高値圏で推移すると結局395ドル高の37,863ドルで取引を終え2日に付けた史上最高値(37,715ドル)を更新しています。また、S&P500株価指数も58ポイント高の4,839ポイントとなり2022年1月3日に付けた史上最高値(4,796ポイント)をおよそ2年ぶりに更新しています。さらにハイテク株比率が高いナスダック総合株価指数も255ポイント高の15,310ポイントとなり2023年12月27日に付けた昨年来高値(15,099ポイント)を更新しています。

2.経済指標等

1月の米ミシガン大学消費者態度指数速報値は78.8と前月から上昇し市場予想も上回りました。一方で12月の米中古住宅販売件数は年率換算で前月比1.0%減の378万戸と2010年8月以来13年4ヶ月ぶりの低水準となり市場予想を下回りました。

3.業種別動向

業種別S&P500株価指数は全11業種のうち9業種が上げ、情報技術が2%を超える上昇となったほか、金融とコミュニケーション・サービス、一般消費財・サービスも1%以上上げました。一方で生活必需品と公益事業の2業種が下げています。

4.個別銘柄動向

ダウ平均構成銘柄は30銘柄中25銘柄が上げました。そのなかでも決算が市場予想を上回ったトラベラーズ[TRV]が6%を超える上昇となったほか、インテル[INTC]も3%高となりました。IBM[IBM]とセールスフォース[CRM]、マクドナルド[MCD]も2%以上上げています。一方で5銘柄が下げ、ユナイテッドヘルス・グループ[UNH]が2%を超える下落となっています。ダウ平均構成銘柄以外では、フェイスブックを運営するメタ・プラットフォームズ[META]がAI向け半導体を大量に調達すると伝わったこともあり半導体関連株が高く、半導体株ではアドバンスト・マイクロ・デバイシズ[AMD]が7%以上上げ、ブロードコム[AVGO]も6%近く上昇しました。エヌビディア[NVDA]とクアルコム[QCOM]、テキサス・インストゥルメンツ[TXN]も4%を超える上昇となり、マイクロン・テクノロジー[MU]も3%以上上げています。また、半導体製造装置株ではラム・リサーチ[LRCX]が5%以上上げ、アプライド・マテリアルズ[AMAT]も4%を上回る上昇となっています。さらにサーバーなどを提供するスーパー・マイクロ・コンピューター[SMCI]が業績見通しを引き上げたことで急伸し36%近く上げています。

5.為替・金利等

先週末の長期金利は0.02%低い4.12%となりました。ドル円は148円台前半で推移しています。

VIEW POINT: 今日の視点

本日の日本市場は米ハイテク株高を受けて上昇してのスタートが予想されます。こうしたなか日経平均が節目の36,000円を超えてどこまで上値を伸ばすことができるかがポイントとなりそうです。

(マネックス証券 シニア・マーケット・アナリスト 金山 敏之)