東京市場まとめ

1.概況

本日の日経平均は3日ぶりに大幅反発となりました。149円高の32,316円で寄り付いた日経平均は取引開始から10分余りで26円高の32,193円まで上げ幅を縮めました。しかし、マイナスになることなく踏み止まると上げ幅を広げ10時30分過ぎに331円高の32,497円まで上昇し288円高の32,454円で前場を終えました。前引けとほぼ同水準でスタートした後場の日経平均はさらに上げ幅を広げ14時40分過ぎに557円高の32,723円まで上昇しました。その後伸び悩むと引けにかけてやや上げ幅を縮めましたが、引き続き高値圏で推移すると結局479円高の32,646円で取引を終えています。こうしたなか新興市場も堅調で東証グロース市場250指数が小幅に上昇となっています。

2.個別銘柄等

花王(4452)が一時7.3%高となりました。第3四半期まで9ヶ月間の営業利益は前年同期比で34.1%減となりましたが、幅広い商品で値上げが浸透したことなどから第3四半期3ヶ月間の営業利益が前年同期比で6.7%増と9四半期ぶりに増益に転じたことで大幅高となりました。富士フイルムホールディングス(4901)も一時3.6%高となりました。消費者向けのインスタントカメラ「チェキ」やプロフェッショナル向けのミラーレスカメラなど「イメージング事業」が好調だったことなどにより上期の純利益が前年同期比で19.3%増となり同期間として過去最高となったうえ、市場予想も上回ったことから買いが優勢となりました。

また、同じく上期決算をコスモエネルギーホールディングス(5021)や三菱瓦斯化学(4182)も買いを集めました。コスモエネルギーホールディングスは想定為替レートを円安方向に見直したことにより石油の在庫評価益が出ることから1,250億円とみていた通期の経常利益の見通しを1,550億円に上方修正したことで一時10.1%高となりました。三菱瓦斯化学も上期の営業利益は前年同期比で34.1%減となりましたが、第2四半期3ヶ月間の営業利益が前年同期比で8.3%増と増益に転じたことで一時12.1%となり年初来高値を更新しています。

一方で上期決算を発表したフジクラ(5803)が一時12.6%安となりました。データセンターや通信キャリア向けの通信線需要が停滞するうえ、スマートフォンなど電子機器全般の需要も落ち込むとみられることなどにより通期の営業利益の見通しを600億円から540億円に下方修正したことで売りが膨らみました。シャープ(6753)も一時11.6%安となりました。液晶パネル事業の苦戦が続いているほか、白物家電の需要減もあり上期の営業損益が60億円に近い赤字となったことから売りがかさみました。

VIEW POINT: 明日への視点

本日の日経平均は479円高となりました。昨日の米国市場でハイテク株の一角が買われた流れを受けて反発となりました。前場は節目の32,500円を前に伸び悩みました。しかし、後場に入って一段高になると32,500円を上回って上げ幅を広げました。そのため一目均衡表の雲の上限(32,395円)を抜けてきたこともあり一段高への期待が改めて高まりそうです。なお、決算発表が続いていますが本日も引け後には楽天グループ(4755)やソニーグループ(6758)、日産(7201)、ホンダ(7267)、三菱地所(8802)、ソフトバンクグループ(9984)などが決算を発表する予定です。また、日本時間の22時30分に米新規失業保険申請件数が発表されるほか、10日午前4時にはパウエル米連邦準備制度理事会(FRB)議長が国際通貨基金(IMF)の討議に参加する予定です。

(マネックス証券 シニア・マーケット・アナリスト 金山 敏之)