東京市場まとめ
1.概況
本日の日経平均は円安を受けて8日続伸となりました。78円高の33,115円で寄り付いた日経平均は10時10分過ぎに242円高の33,279円まで上昇した後伸び悩むと11時前に59円高の33,095円まで上げ幅を縮めました。しかし、前引けにかけて持ち直すと225円高の33,262円で前場を終えました。183円高の33,220円でスタートした後場の日経平均は13時前に245円高の33,282円まで上昇し高値を付けた後伸び悩むと14時10分前に102円高の33,138円まで上げ幅を縮めましたが、その後大引けにかけて持ち直すと結局204円高の33,241円で取引を終えています。一方で新興株は軟調で東証マザーズ指数が下落となっています。
2.個別銘柄等
一時147円台後半まで進んだ円安を受けて受けて自動車株が堅調でした。トヨタ(7203)が一時2.9%高となり連日で上場来高値を更新したほか、ホンダ(7267)とマツダ(7261)、SUBARU(7270)も年初来高値を更新しています。惣菜大手のロック・フィールド(2910)も一時4.5%高となり年初来高値を更新しました。値上げが寄与し第1四半期の営業利益が前年同期比で14.5%増となったことから買いが優勢となりました。タイヤ・ホイール専門チェーンのフジ・コーポレーション(7605)も一時11.8%高となり上場来高値を更新しました。東北地方を中心に豪雪や猛暑で冬・夏タイヤともに売れ行きが好調だったことなどにより第3四半期の営業利益が前年同期比で18.7%増となったことから大幅高となりました。
また、サウジアラビアが自主減産を12月まで延長すると表明し原油先物価格が上昇したことからINPEX(1605)と石油資源開発(1662)が高く、INPEXが一時3.5%高となり年初来高値を更新し、石油資源開発も一時3.4%高となりました。さらに投資判断や目標株価の引き上げを受けて山崎製パン(2212)や日本新薬(4516)も高く、山崎製パンが一時3.3%高となり年初来高値を更新したうえ、日本新薬も一時4.4%高となりました。一方で中古車販売のネクステージ(3186)が20.2%下落しストップ安となりました。ビッグモーターと同様の不正が横行している疑いがあることが分かったと伝わったことで売りが膨らみました。
VIEW POINT: 明日への視点
本日の日経平均は204円高となりました。一時147円台後半まで進んだ円安を受けて買いが優勢となりました。昨日までの7日間で1,400円以上上昇し、東証プライム市場の騰落レシオも昨日時点で123%を超えるなど短期的な過熱感があったことから伸び悩む場面もありました。しかし、米国株安に引きずられることなく一日を通して堅調に推移したことから地合いの強さが改めて意識されそうで、7月3日に付けた高値(33,753円)回復への期待が一段と高まりそうです。なお、日本時間の21時30分には7月の米貿易収支が発表されるほか、23時には8月の米ISM非製造業景況感指数が発表される予定です。また、7日の午前3時には米地区連銀経済報告(ベージュブック)の公表も予定されています。
(マネックス証券 シニア・マーケット・アナリスト 金山 敏之)