【米国株式市場】ニューヨーク市場

NYダウ: 35,314.49  ▼158.64 (8/8)
NASDAQ: 13,884.32  ▼110.07 (8/8)

1.概況

米国市場は一部米地銀の格下げを受けて金融株に売りが広がり反落となりました。127ドル安でスタートしたダウ平均は朝方に465ドル安まで下落しましたが、朝方の売り一巡後に下げ渋るとその後は持ち直す展開となりました。しかし、戻し切れず結局158ドル安の35,314ドルで取引を終えています。また、ハイテク株比率が高いナスダック総合株価指数も110ポイント安の13,884ポイントとなっています。

2.経済指標等

6月の米卸売在庫は前月比0.5%減となり市場予想を下回りました。米卸売売上高も前月比0.7%減となり市場予想を下回りました。また、6月の米貿易収支は655億ドルの赤字となっています。

3.業種別動向

業種別S&P500株価指数は全11業種のうち素材や金融、一般消費財・サービスなどの8業種が下げ、素材は1%安となりました。一方でヘルスケアと公益事業、エネルギーの3業種が上げています。

4.個別銘柄動向

ダウ平均構成銘柄ではセールスフォース[CRM]とゴールドマン・サックス[GS]が2%余り下げたほか、トラベラーズ[TRV]とマイクロソフト[MSFT]、ウォルグリーン・ブーツ・アライアンス[WBA]、スリーエム[MMM]、ハネウェル・インターナショナル[HON]も1%以上下落しています。

一方でアムジェン[AMGN]が3%余り上げ、ウォルト・ディズニー[DIS]も1%を超える上昇となりました。ダウ平均構成銘柄以外ではムーディーズ・インベスターズ・サービスが格下げを行ったピナクル・ファイナンシャル・パートナーズ[PNFP]が2%余り下げ、BOKフィナンシャル[BOKF]も2%近く下落しました。M&Tバンク[MTB]も1%以上下げています。

また、格付けを引き下げ方向で見直すとしたバンク・オブ・ニューヨーク・メロン[BK]やステート・ストリート[STT]も1%を上回る下落となっています。さらに代替肉のビヨンド・ミート[BYND]が決算で売上高と1株利益が市場予想を下回ったことで急落し14%以上下げています。

5.為替・金利等

長期金利は0.07%低い4.02%となりました。ドル円は143円台前半で推移しています。

VIEW POINT: 今日の視点

本日の日本市場は米国株安を受けて軟調なスタートが予想されます。こうしたなか日経平均が下げ渋り底堅さをみせるかがポイントとなりそうです。

(マネックス証券 シニア・マーケット・アナリスト 金山 敏之)