【米国株式市場】ニューヨーク市場
NYダウ: 34,951.93 △366.58 (7/18)
NASDAQ: 14,353.64 △108.69 (7/18)
1.概況
米国市場は市場予想を上回る決算が相次いだことで続伸となりました。11ドル高でスタートしたダウ平均は直後にマイナスに転じました。しかし、54ドル安で下げ渋ると持ち直し大きく上げ幅を広げ昼前には401ドル高まで上昇しました。その後は伸び悩みましたが、大きく押すことなく堅調に推移すると結局366ドル高の34,951ドルで取引を終え7日続伸となっています。また、ハイテク株比率が高いナスダック総合株価指数も108ポイント高の14,353ポイントと続伸となりました。
2.経済指標等
6月の米小売売上高は前月比0.2%増に止まり市場予想を下回りました。また、6月の米鉱工業生産指数も前月比0.5%低下となり市場予想を下回りました。設備稼働率も78.9%と前月から低下し市場予想を下回っています。さらに5月の米企業在庫は前月比0.2%増となり市場予想と一致しました。7月の全米住宅建設業協会(NAHB)住宅市場指数も56と前月から上昇し市場予想と一致しています。
3.業種別動向
業種別S&P500株価指数は全11業種のうち8業種が上げ、情報技術と金融が1%以上上昇したほか、エネルギーも1%近く上げました。一方で不動産と公益事業、生活必需品の3業種が下げています。
4.個別銘柄動向
ダウ平均構成銘柄ではマイクロソフト[MSFT]がフェイスブックを運営するメタ・プラットフォームズ[META]と人工知能(AI)分野での提携を拡大すると発表したことで4%近く上げました。また、ユナイテッドヘルス・グループ[UNH]とゴールドマン・サックス[GS]も3%を超える上昇となったほか、ベライゾン・コミュニケーションズ[VZ]とキャタピラー[CAT]、アムジェン[AMGN]も2%以上上げています。一方でハネウェル・インターナショナル[HON]とビザ[V]が1%以上下げています。ダウ平均構成銘柄以外では、市場予想を上回る決算を発表したモルガン・スタンレー[MS]とバンク・オブ・アメリカ[BAC]が買われ、モルガン・スタンレーが6%を超える上昇となり、バンク・オブ・アメリカも4%以上上げています。さらに画像用半導体のエヌビディア[NVDA]が目標株価の引き上げを受けて2%を超える上昇となっています。
5.為替・金利等
長期金利は0.03%低い3.78%となりました。ドル円は138円台後半で推移しています。
VIEW POINT: 今日の視点
本日の日本市場は米国株高を受けて上昇してのスタートが予想されます。こうしたなか日経平均が朝方の買い一巡後にさらに上値を伸ばすような動きをみせるかがポイントとなりそうです。
(マネックス証券 シニア・マーケット・アナリスト 金山 敏之)