BTC(ビットコイン)は先週前半まで好調に推移していましたが、19日(水)から下落しました。特に明確な原因は見当たらないものの、SNS上などでは暗号資産ウォレットプロバイダーのメタマスクの原因不明のハッキングが下落の引き金になったのではないかと話題になりました。
今回のハッキング被害について、ベテラン勢のウォレットからもNFT含めて被害にあったという報告も出ています。その金額は13-15億円程度と報じられています。ハッキングの原因についてはまだ不明です。
その後、バイナンスから650億円相当のBTCの売りが大口で入ったこともきっかけとなり、売りが売りを呼ぶ展開となったのかもしれません。
今後も引き続きこの動向に注視したいと思います。ただ、個人的には短期的なリスクオフで終わるのではないかと考えております。
BTC(ビットコイン)、上昇相場はまだ先か
BTC/JPY日足チャート分析から始めます。
上昇並行チャネルを下方向に抜け、SMA30(1ヶ月移動平均線)を明確に割り込みました。チャネル下限ラインとSMA30が重なって推移していたため、鉄板のサポートでしたが、割り込んでしまいました。
SMA7もSMA30とデッドクロスを形成し始めており、下落優勢の形状となっています。今週は少し上がったところから新規の売りが入るのではないでしょうか。SMA30と並行チャネル下限ラインが抵抗帯となるでしょう。
360万円付近にヘッドアンドショルダーのネックラインも引けそうです。ここを割り込めば、日足のサポートライン340-345万円あたりまで下押しする可能性があります。
430万円をターゲットとしていましたが、一旦375-385万円に戻る局面があれば、ポジションを縮小し、様子見の姿勢に切り替えたいと思います。
4時間足チャートに、今後の理想的な値動きのイメージを描きました(図表2参照)。
仮に少し上昇して上値を抑えられるようであれば、SMA90をレジスタンスとして意識しなければならないでしょう。350万円前後で押し目を拾うか、再度カットしたタイミングから入るか、時間の経過とともに考えながら勝負するフェーズに入るのではないかと考えています。
ETH(イーサリアム)、上海アップデート上昇分を失う
続いて、ETH/JPY日足チャートです。
現在は25万円前後で推移しています。上海アップデート前の上値抵抗線が現在のサポートとなっており、アップデート後のショートカバー上昇分を失った格好です。
今後の値動きのイメージはBTCと同じです。上海アップデート後に高値掴みした投資家が待機しているでしょうから、上がったところは一旦売りに押されやすいでしょう。26万円前後まで戻るタイミングがあれば、一部利益確定した方がよいかもしれません。
買いを狙う場合は、サポートライン24万5000円をバックに検討したいところです。もう一段下で準備する場合はSMA90ラインの22万5000円-23万円を目途に考えています。
今週は、BTC、ETHともに上昇したポイントでポジションを縮小し、再度押し目で拾い直すという戦略で臨みたいと思います。