【米国株式市場】ニューヨーク市場

NYダウ: 33,684.79  △98.27 (4/11)
NASDAQ: 12,031.88  ▼52.48 (4/11)

1.概況

米国市場は高安まちまちとなりました。ダウ平均は景気敏感株への買いが続き上昇となりましたが、S&P500株価指数とナスダック総合株価指数は主力のハイテク株の一角に売りが出たことで下落となりました。ほぼ横ばいでスタートしたダウ平均は一日を通してじりじりと上げ幅を広げると取引終盤には194ドル高まで上昇しました。しかし、引けにかけて急速に上げ幅を縮めると結局98ドル高の33,684ドルで取引を終え4日続伸となっています。一方でS&P500株価指数が0.1ポイント安の4,108ポイントと3日ぶりにわずかに反落となったほか、ハイテク株比率が高いナスダック総合株価指数も52ポイント安の12,031ポイントと続落となりました。

2.経済指標等

主要な経済指標の発表はありませんでした。

3.業種別動向

業種別S&P500株価指数は全11業種のうちエネルギーや金融、素材などの9業種が上げました。一方で情報技術とコミュニケーション・サービスの2業種が下げ、情報技術は1%安となっています。

4.個別銘柄動向

ダウ平均構成銘柄ではキャタピラー(CAT)が2%を超える上昇となったほか、スリーエム(MMM)とナイキ(NKE)、ユナイテッドヘルス・グループ(UNH)も1%以上上げました。一方でマイクロソフト(MSFT)が2%を超える下落となり、シスコシステムズ(CSCO)とセールスフォース(CRM)も1%以上下げています。

ダウ平均構成銘柄以外では、暗号資産交換業のコインベース・グローバル(COIN)が暗号資産のビットコインが3万ドル台を回復したことから6%余り上昇しています。中古車販売のカーマックス(KMX)も決算で1株利益が市場予想を上回ったことで9%を超える上昇となっています。バイオ製薬のモデルナ(MRNA)は開発中のインフルエンザワクチンが臨床試験で有効性を示す基準を満たせなかったことから3%余り下げています。

5.為替・金利等

長期金利は0.01%高い3.43%となりました。ドル円は133円台後半で推移しています。

VIEW POINT: 今日の視点

本日の日本市場は米国市場でダウ平均が続伸となったことや、ドル円が引き続き円安基調にあることから堅調なスタートが予想されます。米消費者物価指数の発表を今晩に控え様子見となりやすいなかで日経平均が節目の28,000円を回復できるかがポイントとなりそうです。

(マネックス証券 シニア・マーケット・アナリスト 金山 敏之)