植田和男・日銀新総裁が就任した。今日から日銀の新体制がスタートする。植田総裁の就任記者会見を控え政策修正が意識され、国内の債券市場では長期金利が上昇するとの見方がある。

そうしたなか米国では12日に3月消費者物価指数(CPI)、13日には3月卸売物価指数(PPI)が発表される。このところの物価統計のトレンドから、CPIの伸びも鈍化しそうだが、その場合、米国金利が低下し、一方で上述の通り日本の長期金利が上昇すれば為替が円高に振れやすくなることには注意が必要だ。

ただし植田総裁は金融緩和を当面維持する旨を強調するかもしれない。就任記者会見は夕方からだと思われるが、その前に官邸で岸田首相と面会する方向で調整しているとロイターが報じている。辞令交付の席で現行の金融緩和策を当面維持する方針や政府と日銀の緊密な連携を確認するという。そうなれば早期の政策修正の思惑は高まらず長期金利の上昇も限定的となり、円高への圧力もないだろう。

その他の経済指標は米国で14日に3月の小売売上高と鉱工業生産、4月ミシガン大学消費者信頼感指数の発表がある。このところ米国の景気後退が懸念されているのでこれらの指標は要注目である。

また米国の決算発表が始まる。JPモルガン・チェースやシティ・グループなどの米銀が先陣を切って発表する。金融不安が高まったあとだけに預金動向や引当金など各種データに注目が集まりそうだ。

国内でも2月決算発表が本格化する。10日にウエルシア(3141)、SHIFT(3697)、11日にビックカメラ(3048)、Jフロント(3086)、12日にABCマート(2670)、吉野家(9861)、13日にローソン(2651)、Sansan(4443)、良品計画(7453)、ファストリ(9983)、14日にマネーフォワード(3994)、高島屋(8233)などが予定されている。

目先の注目点として、まず週明けは先週末に決算を発表した安川電機(6506)やEV戦略を発表したトヨタ(7203)に対する市場の反応を確認したい。

予想レンジは2万7200円~2万8200円とする。