日銀黒田総裁は、歴代最長の10年間総裁を務められ、今日の政策決定会合が任期中最後の決定会合となりました。毀誉褒貶が混じり合う評価となるでしょうが、これだけ大きい国で、これだけ多くの問題を抱えている国の中央銀行総裁の職務を務めるのは、本当に大変なことだと思いますので、先ずはお疲れさまでしたと、私のような者から云われたくないとは思いますが、心の中で申し上げたいと思います。
しかし黒田総裁の10年を見て思うのは、作戦は初手よりも二手、三手、更には作戦をどのように展開するかよりも、どのように収束させていくかが、とても難しく、そしてとても重要だと云うことです。そのことは植田新総裁にも当て嵌まることでしょう。更に、中央銀行総裁に限らず、様々な政治や行政、更には経営、延いてはあらゆる人間活動にも云えることかも知れないと感じます。
なにはともあれ、新日銀の新しい展開を期待したいと思います。