【米国株式市場】ニューヨーク市場

NYダウ: 33,699.88  ▼249.13 (2/9)
NASDAQ: 11,789.58  ▼120.94 (2/9)

1.概況

米国市場は長期金利の上昇が重石となり続落となりました。156ドル高でスタートしたダウ平均は朝方に303ドル高まで上昇しましたが、買いが続かず伸び悩み上げ幅を縮めると昼過ぎにマイナスに転じ下げ幅を広げました。取引終盤に341ドル安まで下落したダウ平均は引けにかけてやや持ち直したものの上値は重く結局249ドル安の33,699ドルで取引を終えています。また、ハイテク株比率が高いナスダック総合株価指数も120ポイント安の11,789ポイントとなっています。

2.経済指標等

先週一週間の米新規失業保険申請件数は前週比1万3000件増の19万6000件となり市場予想を上回る悪化となりました。

3.業種別動向

業種別S&P500株価指数は11業種全てが下げました。そのなかでもコミュニケーション・サービスが2%を超える下落となったほか、公益事業と素材、金融、不動産も1%以上下げています。

4.個別銘柄動向

ダウ平均構成銘柄は30銘柄中25銘柄が下げました。そのなかでもウォルグリーンズ・ブーツ・アライアンス(WBA)とスリーエム(MMM)が2%以上下落したほか、ゴールドマン・サックス(GS)も2%近く下げました。一方で物言う株主の株取得が伝わったセールスフォース(CRM)が2%を超える上昇となり、ウォルマート(WMT)も1%近く上げています。ダウ平均構成銘柄以外では主力ハイテク株の下げが目立ちグーグルの持ち株会社であるアルファベット(GOOGL)が4%を超える下落となり、フェイスブックを運営するメタ・プラットフォームズ(META)も3%安となりました。アマゾン・ドット・コム(AMZN)も2%近く下げています。テスラ(TSLA)は値下げによる販売の加速を好感した買いで3%近く上げています。

5.為替・金利等

長期金利は0.07%高い3.66%となりました。ドル円は131円台半ばで推移しています。

VIEW POINT: 今日の視点

本日の日本市場は米国株安を受けて軟調なスタートが予想されます。こうしたなか日経平均が節目の27,500円を引き続き維持できるかがポイントとなりそうです。

(マネックス証券 シニア・マーケット・アナリスト 金山 敏之)