2月3日に発表された1月の米雇用統計の結果には大変驚かされました。非農業雇用者数は市場予想18.5万人に対して、結果は51.7万人の増加という結果でした。失業率は3.4%と53年ぶりの低水準とのことです。平均時給も前年同月比で4.4%増加となり、市場予想を上回りました。米国のインフレ率が鈍化傾向にある中で、賃金上昇率が伸びているところを見ると、米経済の力強さが感じられます。

さらに2月3日に米供給管理協会(ISM)が発表した1月の非製造業総合景況指数も市場予想50.4に対して、55.2という結果でした。重要な経済指標が2つ揃ってここまで良いと、米景気の良さを認めざるを得ません。これらの結果を見ますと、3月と5月のFOMC(米連邦公開市場委員会)での25bpずつの利上げは確実ではないでしょうか。

その後さらに利上げが続くかどうかはわかりません。ただ、年内利下げがない可能性の方が高そうです。そうなると、ソフトランディングに成功する確率も高まると考えられます。

2月3日(金)のマーケットの値動きを見ますと、ターミナルレート(金融引き締めサイクルにおける利上げの最終着地点)で金利がしばらく継続+ソフトランディングへの期待が感じられます。この場合、インフレ資産として株式や暗号通貨などが買われるのではないかと思います。

BTC(ビットコイン)、揉み合いで調整完了か

【図表1】BTC/JPY 日足チャート
出所:MONEX TRADER CRYPTO(iPhoneアプリ)

BTC/JPY日足チャート分析から見てみましょう。

BTC(ビットコイン)は大きく上昇した後、しばらく横ばい相場が続いています。下降トレンドラインをしっかりと上に乗せてから先週の高値圏をキープしました。この揉み合いにかかった時間調整は十分でしょう。

MACDもデッドクロスしてから、しばらく時間が経過しています。それでも反転しないということは下落調整の潮時ということでしょう。

今週あたりから再度高値を狙いにいくと考えています。SMA30(1ヶ月移動平均線)を徐々に切り上げています。この時間差ですと、今週の木曜日(2月9日)あたりに、サポートラインと交わりそうです。このポイントは、290万円前後になりそうです。このタイミングは強力なサポートラインとなることから、仮に押し目を作っていたら、買い場になる可能性があります。

4時間足でもう少し詳しく見てみましょう。

【図表2】BTC/JPY 4時間足チャート
出所:MONEX TRADER CRYPTO(iPhoneアプリ)

4時間足で見てみますと、ポイントは緑色の水平サポートラインにあたる293万円付近になります。ここでさらに上昇トレンドラインも引けることから、今週はこの2つのサポートが注目ポイントとなりそうです。よく見てみると4時間足ベースでも徐々に下値を切り上げており、上昇の強さがしっかりと現れています。

4時間足ベースのMACDはすでに0.00ラインでしばらく推移しています。すでにダイバージェンスなど、反転要素は消えていると判断してよいレベルです。

ここから再度上方向に抜けるタイミングは、順張りでついていけるタイミングになると感じています。次の310万円越えでさらに買っていけるように思います。

ETH(イーサリアム)、目先22万5000円がターゲット

【図表3】ETH/JPY 日足チャート
出所:MONEX TRADER CRYPTO(iPhoneアプリ)

ETH/JPY日足チャート分析です。

ETH(イーサリアム)は、上昇トレンドラインに近づいてきており、押し目買いのチャンスが近づいています。BTC同様にMACDはデッドクロスを形成していましたが、すでに再びゴールデンクロスを形成しようとしており、ポジションが解消されつつある状況です。

SMA30も20万円を超えてきていることから、徐々に切り上がっていくのではないでしょうか。今週は、日足レベルではトレンドラインからの押し目買いを狙うスタンスで考えています。

【図表4】ETH/JPY 4時間足チャート
出所:MONEX TRADER CRYPTO(iPhoneアプリ)

ETH/JPY4時間足チャートでは、並行チャネルレンジ内での推移が続いています。押し目を作る場合は、チャネル下限レンジからの押し目買いを狙いたいところです。

目先、続伸するなら、22万5000円の上限ラインを目指す展開となるでしょう。

今週もBTC、ETHともに買い目線を継続したいと考えています。