東京市場まとめ

1.概況

本日の日経平均は米国株高と円高一服を受けて反発しました。108円高の25,825円で寄り付いた日経平均は10時30分過ぎに230円高の25,947円まで上昇しましたが、節目の26,000円を前に伸び悩むと11時20分過ぎに66円高の25,783円まで上げ幅を縮め87円高の25,804円で前場を終えました。60円高の25,777円でスタートした後場の日経平均は12時40分過ぎに33円高の25,750円まで上げ幅を縮めました。しかし、マイナスになることなく踏み止まると持ち直し結局103円高の25,820円で取引を終えています。こうしたなか新興株も堅調で東証マザーズ指数が上昇となっています。

2.個別銘柄等

ソニーグループ(6758)が一時3.4%高となりました。ソニーグループとホンダ(7267)が出資するソニー・ホンダモビリティが自社開発した電気自動車のプロトタイプ「AFEELA」を世界最大のテクノロジー見本市の「CES」で初公開し、2025年前半に先行受注を始め、2026年春に北米の顧客向けに納入すると発表したことから買いが優勢となりました。松屋(8237)も4.8%高となりました。化粧品やラグジュアリーブランド、宝飾が国内富裕層を中心に伸びたことなどで2022年12月の銀座本店の売上高が前年同月比で29.9%増と大幅な伸びとなったことで大幅高となりました。

また、岸田首相が年頭記者会見で今年の優先課題として「異次元の少子化対策」の実現に取り組む考えを表明したことから保育所を運営するJPホールディングス(2749)やグローバルキッズCOMPANY(6189)、ベビーシッターのポピンズ(7358)などが高く、JPホールディングスが4.1%高、グローバルキッズCOMPANYが一時6.4%高、ポピンズも3.7%高となりました。東証スタンダード市場でも幼児の体育指導を手掛ける幼児活動研究会(2152)が6.7%高となり年初来高値を更新したほか、東証グロース市場では保育園を運営するSERIOホールディングス(6567)が20.3%上昇しストップ高となりました。さらに東証スタンダード市場ではワークマン(7564)が一時4.2%高となりました。全国的に気温が低下したことで防寒アウターや防寒手袋、ブーツなどの冬物商品が好調だったことなどから2022年12月の既存店売上高が前年同月比で8.1%増となったことを好感した買いが入りました。

VIEW POINT: 明日への視点

本日の日経平均は103円高となりました。昨日の米国市場が反発したことに加え、円高の一服もあり買いが優勢となりました。

しかし、一時230円高まで上昇しましたが節目の26,000円を前に伸び悩むと上げ幅を縮めました。そのため自律反発に止まったといった印象です。明日は夜に米雇用統計の発表を控えるうえに、3連休前ということもあって様子見になりやすいといえます。こうしたなかで引き続き買いが優勢となった場合には本日超えることのできなかった26,000円を回復することができるかがポイントとなりそうです。

なお、本日 日本時間の22時15分には12月のADP全米雇用リポートが発表されるほか、22時30分には米新規失業保険申請件数と11月の米貿易収支が発表される予定です。

(マネックス証券 シニア・マーケット・アナリスト 金山 敏之)