【米国株式市場】ニューヨーク市場
NYダウ: 33,269.77 △133.40 (1/4)
NASDAQ: 10,458.76 △71.78 (1/4)
1.概況
米国市場は景気敏感株やハイテク株に押し目買いが入り3日ぶりに反発しました。28ドル高でスタートしたダウ平均は朝方に102ドル安まで下落しましたが、売り一巡後に持ち直すとプラスに転じ昼過ぎには272ドル高まで上昇しました。その後は伸び悩むと取引終盤にはマイナスとなる場面もありました。しかし、下げ渋ると引けにかけて買いが優勢となり結局133ドル高の33,269ドルで取引を終えています。また、ハイテク株比率が高いナスダック総合株価指数も71ポイント高の10,458ポイントとなっています。
2.経済指標等
12月の米ISM製造業景況感指数は48.4と前月から低下し、景気の拡大と縮小の分岐点となる50を2ヶ月連続で割り込み市場予想を下回りました。また、12月開催分の米連邦公開市場委員会(FOMC)議事要旨では、参加者が公表されるデータがインフレが持続的に2%に向かうとの確信をもたらすまでしばらく時間がかかり、それまでは引き締め的スタンスを維持する必要があるとみていることが分かりました。
3.業種別動向
業種別S&P500株価指数は11業種全てが上げました。そのなかでも不動産が2%を超える上昇となったほか、素材と金融、一般消費財・サービス、コミュニケーション・サービスも1%以上上げています。
4.個別銘柄動向
ダウ平均構成銘柄は30銘柄中24銘柄が上げました。そのなかでもボーイング(BA)が4%を超える上昇となったほか、営業費用の削減に向け10%の人員削減やオフィススペースの縮小などを発表したセールスフォース(CRM)も3%以上上げました。また、インテル(INTC)とウォルト・ディズニー(DIS)も3%を上回る上昇となっています。一方でマイクロソフト(MSFT)が投資判断と目標株価の引き下げを受けて4%を超える下落となり、ユナイテッドヘルス・グループ(UNH)も2%を上回る下げとなりました。
ダウ平均構成銘柄以外では、中国政府が米国に対抗するための半導体産業への巨額投資を休止しつつあると伝わったことで半導体株が高く、マイクロン・テクノロジー(MU)が7%を超える上昇となり、ウエスタンデジタル(WDC)も5%以上上げました。クアルコム(QCOM)も4%高となり、エヌビディア(NVDA)とテキサス・インスツルメンツ(TXN)も3%以上上げました。さらに主力ハイテク株ではテスラ(TSLA)とネットフリックス(NFLX)が高く、テスラが5%以上上げ、ネットフリックスも5%近く上昇しています。
5.為替・金利等
長期金利は0.05%低い3.69%となりました。ドル円は132円台半ばで推移しています。
VIEW POINT: 今日の視点
本日の日本市場は米国株高に加えて、円高も一服となっていることから上昇してのスタートが予想されます。こうしたなか日経平均が朝方の買い一巡後にさらに上値を伸ばすような動きをみせるかがポイントとなりそうです。
(マネックス証券 シニア・マーケット・アナリスト 金山 敏之)