FTXショックの影響を受けて、米暗号資産レンディング大手ブロックファイ(BlockFi)が破産申請を行いました。今後も余波が広がるのではないかと懸念されます。ファンダメンタルズは悪材料ばかりです。しかし、暗号資産市場は底堅い値動きをしています。BlockFiの破綻は急落材料ですが、完全に売られ切っているためか、ボトム圏でレンジ相場となっています。
判断が難しい状況ですが、そろそろボトムが近づいてきているように感じます。まだ悪材料は続くと思いますが、次の下落が買い場になるのではないかとも考えています。
BTC(ビットコイン)、220-240万円レンジでの推移継続か
BTC/JPY日足チャート分析です。
11月、FTXショックをきっかけに300万円台から急落しました。その後、220-240万円のレンジ相場となっています。
11月30日、パウエルFRB(米連邦準備制度理事会)議長はFOMC(米連邦公開市場委員会)で米国の利上げペースの減速を示唆しました。これを受けて、同日BTCは買われました。その翌日に反落したものの、下落は続きませんでした。
MACDもゴールデンクロスをしており、上昇方向に向いています。少なくともこの日足レベルでMACDが0.00付近まで到達しないと、反落しないのかもしれません。ショートポジションの巻き戻しが不十分という認識です。
時間軸を4時間足に落として見てみましょう。
レンジ相場ではあるものの、逆三尊形状に見えなくもありません。そうなりますと、ネックラインは238万円です。11月に米ドル/円相場が大きく下落しましたので、ドル建てですと、より底堅い形状に見えます。
MACDは2週間近く0.00ラインで推移しており、次に抜けてきた方向に強いトレンドを発生させやすい状況になっています。移動平均線も全て重なっており、方向感が全くありません。きっかけとしては、相当な悪材料で下がるか、株式市場が上昇するような材料があれば、上がりやすいでしょう。
非常に判断の難しい局面になってきましたが、12月のどこかで買いパターンでの投資戦略を1つ考えておくべき時期に来たのではないかと私は考え始めました。
今週も下落目線を維持しつつ、ネックライン超えの場合は、売りをキャンセルして様子を見る姿勢に切り替えたいと思います。
ETH(イーサリアム)、売り圧力になお警戒
続いてETH/JPY日足チャート分析です。
2022年の安値を割り込むことなく推移し続けています。現在は並行チャネルレンジの下限近辺で1ヶ月間推移が続いており、反発力が乏しい状況です。9月に実施された大型アップグレードがなければ今頃もっと価格を下げていたことでしょう。
今後注意すべきポイントとしては、FTX破綻からの連鎖破綻でしょう。一段の売り圧力が入る可能性に警戒し、まだ買いは控えた方がよいでしょう。