【米国株式市場】ニューヨーク市場

NYダウ: 33,849.46  ▼497.57 (11/28)
NASDAQ: 11,049.50  ▼176.86 (11/28)

1.概況

米国市場は新型コロナウイルス対策への抗議活動が中国の景気悪化を招き世界経済に波及するとの懸念が強まったことで大幅下落となりました。71ドル安でスタートしたダウ平均は一日を通して大きく下げ幅を広げると引け間際に545ドル安まで下落し結局497ドル安の33,849ドルで取引を終え4日ぶりに反落となりました。

また、ハイテク株比率が高いナスダック総合株価指数も176ポイント安の11,049ポイントと続落となっています。

2.経済指標等

主要な経済指標の発表はありませんでした。

3.業種別動向

業種別S&P500株価指数は11業種全てが下げました。そのなかでも不動産とエネルギー、素材、情報技術が2%を超える下落となっています。

4.個別銘柄動向

ダウ平均構成銘柄は30銘柄中25銘柄が下げました。そのなかでもボーイング(BA)とスリーエム(MMM)、ウォルト・ディズニー(DIS)が3%を超える下落となったほか、シェブロン(CVX)とダウ(DOW)、アップル(AAPL)、マイクロソフト(MSFT)、ホーム・デポ(HD)、アメリカン・エキスプレス(AXP)、インテル(INTC)、ウォルグリーンズ・ブーツ・アライアンス(WBA)も2%以上下げました。

一方でメルク(MRK)が1%近く上昇し、ウォルマート(WMT)とセールスフォース(CRM)、ジョンソン・エンド・ジョンソン(JNJ)、コカ・コーラ(KO)も小幅に上げています。ダウ平均構成銘柄以外では半導体株が安く、マイクロン・テクノロジー(MU)が4%以上下げ、クアルコム(QCOM)とウエスタンデジタル(WDC)も3%を上回る下落となりました。アドバンスト・マイクロ・デバイス(AMD)とエヌビディア(NVDA)、テキサス・インスツルメンツ(TXN)も2%以上下げています。

また、バイオ製薬のバイオジェン(BIIB)がエーザイ(4523)と共同開発するアルツハイマー型認知症治療薬「レカネマブ」の治験参加者が脳出血で死亡したと伝わったことで4%を超える下落となっています。

5.為替・金利等

長期金利は0.01%低い3.68%となりました。ドル円は138円台後半で推移しています。

VIEW POINT: 今日の視点

本日の日本市場は米国株安を受けて下落してのスタートが予想されます。こうしたなか日経平均が節目の28,000円を維持できるかがポイントとなりそうです。

(マネックス証券 シニア・マーケット・アナリスト 金山 敏之)