今週(11月11日~11月17日)の相場動向

相場回顧 BTC:FTXショックの影響が波及するなか売り継続

ビットコインはFTXショック後の影響を警戒する動きから軟調な推移となった。11月11日にはFTXグループが破綻申請を発表し、その直後にはハッキングによってFTXから数百億円規模の資産が不正に引き出された。調査の過程でFTXグループの内部事情が次々に明るみに出るなか、同じく自社トークンを発行する暗号資産取引所クリプトドットコムの誤送金をめぐって様々な憶測が飛び交い、11月14日には再びBTC=223万ドル(16,000ドル)を割り込んだ。

しかし、大手バイナンスが暗号資産業界の復興支援基金を設立する意向を発表し、これを受けて買い戻しが強まった。一時はBTC=237万円(17,000ドル)を回復したが、FTXから救済措置を受けていたレンディング企業ブロックファイが破産申請間近と伝わり、再び下落した。FTXと関わりあるソラナ関連プロジェクトの暗号資産も軒並み下落し、FTXに資産を置いていたレンディング企業ジェネシスも取り付け騒ぎが起こり、FTXショックの影響が波及するなかで売り優勢の展開が続いた。

 

来週(11月18日~11月24日)の相場予想

米中間選挙は落ち着くも、BTCはFTXショックの余波で弱い相場が継続か

金融市場では、米中間選挙で上院:民主党、下院:共和党のねじれ体制がおよそ確定的となり、再び米国の利上げ動向に関心が移っている。米10月消費者物価指数(CPI)の伸びが市場予想を下回ったことで米利上げ幅縮小への期待から買いが強まることが考えられるが、金融当局者のタカ派発言によって過度な期待は抑制されるだろう。来週は米連邦公開市場委員会(FOMC)議事要旨の公開を控えており、FRBの利上げ継続姿勢が確認された場合には米国株とともに売りが強まることもあるだろう。利上げ観測の後退によって株式が上昇した場合でも、FTXショックの余波が続くなかでは暗号資産の買いも限定的と思われる。

暗号資産市場ではFTXショックの影響拡大が続いている。テラショック後に経営状況悪化が報じられていた企業の破綻懸念については市場に大方織り込み済と思われる。しかし、予想外のところで企業の連鎖破綻が続いた場合には売りが強まるだろう。FTXと同様に自社トークンを発行する暗号資産取引所(バイナンス、バイビット、クリプトドットコムなど)の財務状況への懸念も強まっている。また、FTXショックを巡ってはゲンスラーSEC委員長の関与も疑われており、多額の政治献金を受け取った民主党への責任追及の可能性まで出てきている。これらの一連の調査が落ち着くまで弱い相場が続くことは避けられないだろう。

直近上値としてBTC=251万円(18,000ドル)、下値としてBTC=195万円(14,000ドル)を意識する。

※1米ドル=139.50円で換算(執筆時)