【米国株式市場】ニューヨーク市場
NYダウ: 30,523.80 △337.98 (10/18)
NASDAQ: 10,772.40 △96.60 (10/18)
1.概況
米国市場は市場予想を上回る決算を好感した買いが続き大幅続伸となりました。511ドル高でスタートしたダウ平均は直後に652ドル高まで上昇した後伸び悩むと昼前に116ドル高まで上げ幅を縮めましたが、午後に入って持ち直すと結局337ドル高の30,523ドルで取引を終えています。また、ハイテク株比率が高いナスダック総合株価指数も96ポイント高の10,772ポイントとなっています。
2.経済指標等
9月の米鉱工業生産指数は前月比0.4%上昇し市場予想を上回りました。設備稼働率も80.3%と前月から上昇し市場予想を上回っています。一方で10月の全米住宅建設業協会(NAHB)の米住宅市場指数は38と前月から低下し市場予想も下回りました。
3.業種別動向
業種別S&P500株価指数は11業種全てが上げました。そのなかでも資本財・サービスが2%を超える上昇となったほか、素材も2%近く上げています。また、公益事業と金融、一般消費財・サービス、生活必需品、不動産も1%以上上昇しています。
4.個別銘柄動向
ダウ平均構成銘柄は30銘柄中25銘柄が上げました。そのなかでも物言う株主による株の大量取得が伝わったセールスフォース(CRM)が4%を超える上昇となったほか、アメリカン・エキスプレス(AXP)も3%以上上げました。また、決算で売上高と1株利益が市場予想を上回ったゴールドマン・サックス(GS)に加え、JPモルガン・チェース(JPM)とダウ(DOW)、ウォルマート(WMT)も2%を超える上昇となっています。一方でインテル(INTC)とジョンソン・エンド・ジョンソン(JNJ)、ナイキ(NKE)、アムジェン(AMGN)、ベライゾン・コミュニケーションズ(VZ)の5銘柄が下げ、インテルは新規株式公開(IPO)を計画している自動運転用の半導体を手掛ける傘下のモービルアイの評価額が市場予想を下回ったことで2%余り下落しています。
ダウ平均構成銘柄以外では、ディスカウントストア大手のターゲット(TGT)が投資判断と目標株価の引き上げを受けて5%を上回る上昇となりました。さらに取引終了後に決算を発表したネットフリックス(NFLX)は契約者数が市場予想を上回って増加したことから時間外で大幅高となっています。
5.為替・金利等
長期金利は変わらずの4.01%となりました。ドル円は149円台前半で推移しています。
VIEW POINT: 今日の視点
本日の日本市場は米国株高を受けて堅調なスタートが予想されます。こうしたなか日経平均が200日移動平均線(昨日時点で27,254円)を上回ることができるかがポイントとなりそうです。
(マネックス証券 シニア・マーケット・アナリスト 金山 敏之)