【米国株式市場】ニューヨーク市場

NYダウ: 30,316.32  △825.43 (10/4)
NASDAQ: 11,176.41  △360.97 (10/4)

1.概況

米国市場はオーストラリア準備銀行が政策金利の0.25%引き上げを決め4会合続いた0.5%から利上げ幅を縮小させたことで、主要中銀が景気減速などに配慮し利上げペースを減速させるとの見方が強まり大幅続伸となりました。335ドル高でスタートしたダウ平均は昼過ぎに820ドル高近くまで上昇した後一旦伸び悩み570ドル高程度まで上げ幅を縮めましたが、引けにかけて再び上げ幅を広げると結局825ドル高の30,316ドルと高値圏で取引を終え30,000ドルの大台を回復しています。また、ハイテク株比率が高いナスダック総合株価指数も360ポイント高の11,176ポイントとなっています。

2.経済指標等

8月の米製造業受注は前月比変わらずとなり市場予想と一致しました。

3.業種別動向

業種別S&P500株価指数は11業種全てが上げました。そのなかでもエネルギーが4%を超える上昇となったほか、金融と一般消費財・サービス、素材、資本財・サービス、情報技術も3%以上上げています。

4.個別銘柄動向

ダウ平均構成銘柄は30銘柄全てが上げました。そのなかでもボーイング(BA)が6%近く上昇したほか、セールスフォース(CRM)とゴールドマン・サックス(GS)も5%以上上げました。キャタピラー(CAT)も5%近く上昇し、JPモルガン・チェース(JPM)とウォルト・ディズニー(DIS)も4%以上上げています。

ダウ平均構成銘柄以外では主力ハイテク株の上昇が目立ち、アマゾン・ドット・コム(AMZN)が4%以上上げ、グーグルの持ち株会社であるアルファベット(GOOGL)と電気自動車のテスラ(TSLA)も3%前後の上昇となっています。また、テスラ創業者のイーロン・マスク氏が当初の提案額で買収を実行すると伝えたことでツイッター(TWTR)も22%以上上げています。さらに半導体株も高くウエスタンデジタル(WDC)が7%余り上げ、エヌビディア(NVDA)も5%を上回る上昇となりました。マイクロン・テクノロジー(MU)とクアルコム(QCOM)も4%以上上げています。旅行レジャー関連株も買われ、アメリカン航空グループ(AAL)とデルタ航空(DAL)が8%を超える上昇となり、ユナイテッド航空ホールディングス(UAL)も7%以上上げました。クルーズ船株も高く、ノルウェージャン・クルーズライン・ホールディングス(NCLH)とロイヤル・カリビアン・クルーズ(RCL)が16%を上回る上昇となり、カーニバル(CCL)も13%以上上げています。

5.為替・金利等

長期金利は0.01%低い3.63%となりました、ドル円は144円台前半で推移しています。

VIEW POINT: 今日の視点

本日の日本市場は米国株高を受けて上昇してのスタートが予想されます。こうしたなか日経平均が節目の27,000円を超えてどこまで上値を伸ばせるかがポイントとなりそうです。

(マネックス証券 シニア・マーケット・アナリスト 金山 敏之)