先週後半から株式相場の戻り歩調が鮮明になった。ダウ平均は先週1週間で800ドル余り上げ、週間としては4週ぶりの上昇となった。先週までの3週間で2400ドル超下げていたから3分の1程度を取り戻した。日経平均も75日線を割り込んだところで切り返した。一目均衡表の雲がサポートになった格好でもある。今週、25日線を抜けてくれば底入れが明確になって買いに勢いがつくだろう。
先週末は米国ではナスダック総合が、日本では東証グロース市場指数が2%を超える大幅な上昇となった。グロース株中心の物色傾向が今週も続くか注目される。カギを握るのは新興企業の決算発表だ。13日にセルソース(4880)、サーキュレーション(7379)、14日にビジョナル(4194)、ANYCOLOR(5032)など東証グロース市場銘柄の決算が予定されている。
経済指標は12日に工作機械受注、13日に7-9月期法人企業景気予測調査、企業物価指数、米国では8月のCPIが発表になる。14日に機械受注、米国の生産者物価指数(PPI)、15日にNY連銀景況指数とフィラデルフィア連銀製造業景況指数、米国の小売売上高、16日に中国の小売売上高と鉱工業生産、ミシガン大学消費者信頼感指数などの発表が予定されている。
もちろん注目は米国のCPIだが、9月のFOMCでの75bpsの利上げはほぼ確実視されているので、CPIに対する市場の反応は限られるだろう。
イベントとしては15日~18日に東京ゲームショウ2022が開催される。週末からはシルバーウィークに入る。ゲーム関連や旅行関連の銘柄が人気化しやすい。
また、9月も半ばに差し掛かると9月期末の権利取りの動きも出てきて、相場の下値を支えるだろう。