【米国株式市場】ニューヨーク市場

NYダウ: 33,063.61  ▼643.13 (8/22)
NASDAQ: 12,381.57  ▼323.64 (8/22)

1.概況

米国市場は26日のジャクソンホール会議での講演でパウエル米連邦準備理事会(FRB)議長が金融引き締めに積極的なタカ派姿勢を示すとの見方が強まり大幅続落となりました。120ドル安でスタートしたダウ平均は大きく下げ幅を広げ昼前に510ドル安程度まで下落した後一旦下げ渋りましたが、大きく戻すことなく軟調に推移すると取引終盤に再び下げ幅を広げ引け間際に699ドル安まで下落し結局643ドル安の33,063ドルで取引を終えました。また、ハイテク株比率が高いナスダック総合株価指数も323ポイント安の12,381ポイントとなっています。

2.経済指標等

主要な経済指標の発表はありませんでした。

3.業種別動向

業種別S&P500株価指数は11業種全てが下げました。そのなかでも一般消費財・サービスと情報技術が3%近く下落したほか、コミュニケーション・サービスと金融、不動産も2%以上下げています。

4.個別銘柄動向

ダウ平均構成銘柄は30銘柄全てが下げました。そのなかでもインテル(INTC)が4%以上下げ下落率トップとなったほか、セールスフォース(CRM)とウォルト・ディズニー(DIS)も3%を超える下落となりました。マイクロソフト(MSFT)とホーム・デポ(HD)、アメリカン・エキスプレス(AXP)も3%近く下げ、ナイキ(NKE)とスリーエム(MMM)、ボーイング(BA)、ウォルグリーンズ・ブーツ・アライアンス(WBA)、アップル(AAPL)、IBM(IBM)、シスコシステムズ(CSCO)、トラベラーズ(TRV)も2%以上下落しています。

ダウ平均構成銘柄以外では主力ハイテク株の下げが目立ち投資判断と目標株価の引き下げを受けてネットフリックス(NFLX)が6%余り下落し、アマゾン・ドット・コム(AMZN)も3%を超える下げとなりました。フェイスブックを運営するメタ・プラットフォームズ(META)も3%近く下げ、グーグルの持ち株会社であるアルファベット(GOOGL)とテスラ(TSLA)も2%以上下落しています。

半導体株も安くクアルコム(QCOM)とエヌビディア(NVDA)が4%以上下げ、アドバンスト・マイクロ・デバイス(AMD)とマイクロン・テクノロジー(MU)、ウエスタンデジタル(WDC)も3%を上回る下落となりました。また、フォード・モーター(F)が2014年に発生したピックアップトラックの事故で17億ドルの賠償金の支払いを命じる評決が下ったと伝わったことで5%安となっています。

5.為替・金利等

長期金利は0.04%高い3.01%となりました。ドル円は137円台半ば近辺で推移しています。

VIEW POINT: 今日の視点

本日の日本市場は米国株安を受けて下落してのスタートが予想されます。こうしたなか日経平均が節目の28,500円を維持できるかがポイントとなりそうです。

(マネックス証券 シニア・マーケット・アナリスト 金山 敏之)