アップル(AAPL)決算:1株利益は1.2ドルで市場予想を上回る
アップルは、スマートフォン(iPhone)、タブレット(iPad)、PC(Mac)、スマートウォッチ(Apple Watch)、AirPods、テレビボックス(Apple TV)など幅広い消費者向け電子機器の設計を手掛ける。製品のうちiPhoneが純売上高全体の大半を占める。また、製品ユーザーにApple Music、iCloud、Apple Care、Apple TV+、Apple Arcade、Apple Card、Apple Payなど多様なサービスを提供している。
アップル製品には社内で開発されたソフトウエアや半導体が搭載されており、アップルが、ハードウエア、ソフトウエア、サービスを統合したビジネスモデルを採用していることは広く知られている。製品は、オンラインストアをはじめ、アップルの直営店舗や一般の小売業者を通じて販売されている。純売上高全体のおよそ40%を米州が占め、残りは海外のさまざまな地域で生み出されている。
出所:銘柄スカウター米国株、Morningstar, Inc.
第3四半期(4-6月期)実績
★売上高… 前年同期比1.9%増の829.6億ドル(市場予想は827.6億ドル)
★1株当たり利益(一部項目を除く)…1.20ドル(市場予想は1.16ドル)
決算総括
4-6月期決算(第3四半期)の売上高、調整済みEPSとも予想を上回った。アイフォーンの売上高が予想を上回った。
スマホ売上の減速や、マクロ経済の逆風、中国のロックダウンによるサプライチェーンの制約、混乱等の諸々の懸念が緩和された。
今後の株価見通し
株価は180ドルを目指す展開が見込まれる
ラム・リサーチ(LRCX)決算:1株利益は8.83ドルで市場予想を上回る
ラム・リサーチは、半導体製造装置メーカーである。3D NANDフラッシュ・ストレージや高精度DRAMなど最先端をゆくロジック/ファンドリーなどのチップメーカーにとって重要な工程であるエッチング(化学腐食)、デポジション(薄膜の堆積)、クリーン(ウエハー洗浄)分野に注力している。
主力製品であるKiyo(エッチング)、Vector(プラズマ化学的気相成長成膜)、およびSabre(電解めっき成膜)などをすべての主要地域で販売している。サムスン電子、マイクロン、インテル、台湾セミコンダクター・マニュファクチャリング・カンパニー(TSMC)を主要顧客に持つ。
出所:銘柄スカウター米国株、Morningstar, Inc.
第4四半期(4月-6月期)実績
★売上高・・・前年同期比12%増の46.4億ドル(市場予想は42.1億ドル)
★1株当たり利益(一部項目を除く)・・・8.83ドル(市場予想は7.26ドル)
第1四半期(7-9月期)ガイダンス
★売上高・・・46-52億ドル(市場予想は46.3億ドル)
★1株当たり利益(一部項目を除く)・・・8.75-10.25ドル(市場予想は8.82ドル)
決算総括
売上高、調整済みEPSはともに予想を上回った。続く第3四半期売上高、調整済みEPSガイダンスレンジもともに予想を上回った。
今後の株価見通し
500ドル超えから投資タイミングを図ることになろう。
ユナイテッド・レンタルズ(URI)決算:1株利益は7.86ドルで市場予想を上回る
ユナイテッド・レンタルズは、世界最大級の機器レンタル会社である。米国とカナダを中心に事業を展開し、高度に細分化された市場でおよそ15%の市場シェアを有する。
産業・非建設機器レンタル、商業建設機器レンタル、住宅建設機器レンタルの3つの最終市場にサービスを提供している。競合他社と同様に、航空機向け機器や携帯用発電機など、断続的に使用される機器を顧客に提供してきた。
1997年に上場して以来、内生的成長に加え、多くの買収を繰り返すことで、現在提供している製品(保有する機器の規模は160億ドルを超える)には、超長期間レンタル可能な一連の特殊機器などが含まれている。
出所:銘柄スカウター米国株、Morningstar, Inc.
第2四半期(4-6月期)実績
★売上高・・・前年同期比21%増の27.7億ドル(市場予想は27.0億ドル)
★1株当たり利益(一部項目を除く)・・・7.86ドル(市場予想は6.44ドル)
通期ガイダンス
★売上高・・・114-117億ドル(従来予想は111-115億ドル、市場予想は112.7億ドル)
売上高、調整済みEPSはともに予想を上回った。通年ベースの売上高、調整済みEBITDA、フリーキャッシュフローガイダンスレンジを全て引き上げ、全部予想を上回った。
今後の株価見通し
好決算を受け、同社株は上昇。今後も堅調な推移が見込まれるだろう。
ユナイテッド・パーセル・サービス(UPS)決算:1株利益は3.29ドルで市場予想を上回る
ユナイテッド・パーセル・サービスは、世界最大級の小口貨物配送業者である。500機を超える航空機、10万台以上の運送車両、数百カ所に仕分施設を展開し、1日平均2,500万個を超える荷物を世界各地の住宅および企業に配送する。
米国国内小口貨物部門が売上高の62%、国際小口貨物部門が20%を占める。LTL(積合わせ)輸送、海外フレイト・フォワーディング、および、請負ロジスティックが残りを占めている。
出所:銘柄スカウター米国株、Morningstar, Inc.
第2四半期(4月-6月期)実績
★売上高・・・前年同期比5.7%増の247.66億ドル(市場予想は246.34億ドル)
★1株当たり利益(一部項目を除く)・・・ 3.29ドル(市場予想は3.15ドル)
2022年度通期ガイダンス
★売上高・・・1020億ドル(従来予想は据え置き、市場予想は1020.5億ドル)
売上高、調整済みEPSはともに予想を上回った。米国内の小包が好調だった。通期見通しも公表し、従来の見通しを再確認したほか、自社株買いを30億ドルに引き上げた。
株価は下落。1日の平均荷物量は米国で4%、国際事業で13%以上減少した。これは、消費者の購買パターンがサービスへの支出にシフトしたことが背景にある。
しかし、同社のトメCEOは2020年6月の就任以来、量から質への転換で、戦略を医療や中小企業などより収益性の高い顧客に焦点を合わせてきた。運賃の引き上げと従来大口顧客に与えられていた割引を制限したことにより支援されている。
今後の株価見通し
相場全体に景気への先行き懸念が出ており、同社株も売られている。175ドルレベルに下値支持線がある。