今週(7月22日~7月28日)の相場動向
相場回顧 BTC:FOMC通過後に米国株とともに急回復
ビットコインはテスラ【TSLA】による保有分の売却によって上値を抑えられた後は、ECBが市場予想を上回る0.5ポイントの利上げに踏み切ったことを受けて売りが強まった。米国の長期金利が低下し、米国株とともに回復する場面もみられたが、イーサリアムが先週の買われすぎから一転して売り優勢となるなか軟調な推移が続いた。ウォルマート【WMT】の業績見通しが悪化したことや、IMFが世界成長率予測を下方修正したことなどによって景気後退懸念が強まり、BTC=285万円(21,000ドル)付近まで価格を下げた。注目のFOMCでは、1ポイントの利上げが警戒されていたが、大方の予想通り0.75ポイントの連続大幅利上げが決定された。これを受けて市場では安心感が広がり、米国株が大きく上昇するなかでビットコインもBTC=325万円(24,000ドル)付近まで急回復した。
来週(7月29日~8月4日)の相場予想
過度な利上げ懸念が後退、BTCは買い優勢となる可能性も上値は限定的か
金融市場では今回のFOMCの結果を受けて過度な利上げ懸念が後退している。パウエルFRB議長は次回も0.75ポイントの利上げを実施することはありうると発言したが、年内残り3回の会合で1ポイントの利上げが再び議論される可能性は低いだろう。しかし一方で世界的な景気後退懸念が強まっており、来週の米雇用統計には要注目である。一旦は強いインフレ懸念が後退し、株式とともに買いが強まることは考えられるが、景気の先行きが不透明ななか上値は限定的か。
暗号資産市場では、イーサリアム財団が9月のPoS移行に向けて本番環境でのテストを重ねており、イーサリアムへの期待が継続している。また、BNPパリバやバークレイズなど大手金融機関が暗号資産関連事業に参入する動きもある。その他には目立った材料がないものの、株式市場が回復に向かえば暗号資産も勢いづく可能性はあるだろう。
直近上値としてBTC=339万円(25,000ドル)、下値としてBTC=271万円(20,000ドル)を意識する。