株式や暗号資産のマーケットが弱いです。しかしGFC(世界金融危機・リーマンショック)の時と比べて、アメリカを中心に見ると、個人のバランスシートはコロナ補助金などを受けているので基本は傷んでおらず、むしろ消費意欲は旺盛で、銀行のバランスシートも企業のバランスシートも基本は健康です。比較的少ない数の個人や企業が、レバレッジを効かして(借金をして)暗号資産などを買った主体のみ、バランスシートを大きく傷めている状況です。あとは国のバランスシートは悪化していますが、これは昔からずっとそうでした。
なのでGFCの時とは状況が大きく違い、本当の痛みは少ないように感じます。ただ金利が低い中で、レバレッジを掛けないまでも、株価については高いマルチプルまで買い上がっていたので、そのマルチプルを下げて調整が行われているのでしょう。デレバレッジ(資産を売却して借金を返すような行為)が一部では実際に起きていますし、マーケット全体がデレバレッジが起きているような現象となっている気がします。
上がったものは下がる、下がったものは上がる。今はそのような波の中にいる訳ですが、問題はもう波の底なのか、或いはまだ底でないのか。悲観的になり過ぎないことも大切だと思います。