2021年11月から続いている下落相場ですが、私はそろそろ底を打つのではないかと考えています。ボトム圏でレンジ相場に移行するイメージです。過去の取引データを確認すると、5月の下落率は平均値で非常に大きく、6月は安値圏で推移する傾向が見られることから、しばらくこの水準にとどまることを予想します。
また上記を予想する理由として、2021年の安値圏であるドル建て3万ドルを明確に割り込んだにも関わらず、2番底を試すような値動きになっていないことが挙げられます。私は市場の短期ポジションの多くが一掃されたように感じています。よって、しばらく小動きが続くマーケットとなるように思います。
ではチャート分析を見ていきましょう。
BTC(ビットコイン)、買い場の狙いは300-350万円
まずはBTC/JPY日足チャートです。
円安傾向が続いているので、円建てでは2021年5-7月の安値圏と同水準です。だたしドル建てでは安値を割り込んでいるので、その点をご留意いただければと思います。
さて、5月の円建ての値動きですが、330万円付近まで急落した後、400万円まで戻し、その後360-400万円のレンジ相場となっています。レンジ相場が続いているため、MACDがゴールデンクロスを始めており、ボトムアウトを示唆しています。しかし、大きなトレンド発生後の最初のゴールデンクロスやデッドクロスはダマシになりやすいため、早々に上昇することはないと私は考えています。
暗号資産市場は6ヶ月間も下落相場が続いているので、相当傷んでいると思います。資金が抜け切ったような小動きが続けば、マーケットは底をつきやすいため、買い向かいやすくなると思います。そう言った意味では、これからの値動きは重要で、この仮説が正しければ、仕込みのタイミングとなってくるでしょう。
今週から6月にかけてダブルボトムをイメージしながら臨みたいと思います。図表1に記載したイメージで、300-350万円では買い場と判断して逆張りを狙っていこうと考えています。
BTC/JPY4時間足に時間軸を落とします。
三角保ち合いをわずかに抜けてきています。しかし、大陽線が出ていないので、また元のレンジに戻っていくように思います。長めの陽線をつけて400万円を超えていければ、ファンダメンタルズ的に何か好材料があったと判断しやすいのですが、今の所、これといった明るいニュースが見当たりません。
MACDも0.00付近で推移しているので、方向感は乏しいと感じます。現状からのエントリーは控え、日足レベルでのチャンスを待った方が良いと思います。
ETH(イーサリアム)、19-21万円を意識する展開
ETH/JPY日足分析に移りましょう。
2022年の安値25万円を割り込みつつも、下ヒゲで綺麗に戻りました。ローソク足の実態ベースでは割り込んでおらず、25万円付近が明確な防衛ラインとなっている状況です。SMA30もまだ30万円以上と高い水準に位置していますので、このSMAが下落し、ローソク足実体と交差するまで待ちたいところです。BTC同様にETHもレンジ相場に落ち着いてくると予想します。
また現在のETH/USDは、1,900-2,000ドルという節目の価格ということもあり、円建てでも、しばらくはこの価格水準を意識した展開が続くのではないかと思います。仮に下値を割り込んできますと、ドル建てでは1,500ドルが意識されると考えますので、円建てでは19-20万円が次の買い場となるのではないでしょうか(1ドル=128-130円で換算)。
前述通り、BTCが300-330万円まで下値を拡大させるシナリオで検討しますと、ETHはこの価格水準まで待つ方が良いと考えます。
今週は、もう一段の下落を考慮し、BTCは300-350万円、ETHは19-21万円を意識しておきたいところです。先週と変わらず、慎重な姿勢で様子を見ていきたいと思います。