【米国株式市場】ニューヨーク市場
NYダウ: 34,911.20 △499.51 (4/19)
NASDAQ: 13,619.66 △287.30 (4/19)
1.概況
米国市場はジョンソン・エンド・ジョンソン(JNJ)が市場予想を上回る決算を発表するなか決算を期待した買いが幅広い銘柄に入り3日ぶりに大幅反発となりました。17ドル安でスタートしたダウ平均は直ぐにプラスに転じ上げ幅を広げ昼過ぎに460ドル高程度まで上昇した後一旦伸び悩みましたが、取引終盤に一段高となり引け間際に571ドル高まで上昇すると結局499ドル高の34,911ドルで取引を終えています。また、ハイテク株比率が高いナスダック総合株価指数も287ポイント高の13,619ポイントとなっています。
2.経済指標等
3月の米住宅着工件数は年率換算で前月比0.3%増の179万3000戸となり市場予想を上回りました。
3.業種別動向
業種別S&P500株価指数は全11業種のうちエネルギーを除く10業種が上げました。そのなかでも一般消費財・サービスが3%近く上昇したほか、不動産とコミュニケーション・サービスも2%以上上げています。
4.個別銘柄動向
ダウ平均構成銘柄は30銘柄中27銘柄が上げました。そのなかでもナイキ(NKE)が4%以上上げ上昇率トップとなったほか、ボーイング(BA)とウォルト・ディズニー(DIS)も3%を超える上昇となりました。また、決算で1株利益が市場予想を上回ったジョンソン・エンド・ジョンソンも3%余り上げています。一方でトラベラーズ(TRV)とシェブロン(CVX)、メルク(MRK)の3銘柄が下げ、トラベラーズは5%近く下落しています。
ダウ平均構成銘柄以外では、米フロリダ州の連邦地裁が米疾病対策センター(CDC)が定めた公共交通機関でのマスク着用義務の延長は無効との判断を下したことで乗客や従業員に求めていたマスク着用義務を撤廃すると発表したことから空運株が買われアメリカン航空グループ(AAL)が5%を上回る上昇となり、ユナイテッド航空ホールディングス(UAL)も4%以上上げています。また、半導体株も堅調でアドバンスト・マイクロ・デバイス(AMD)とウエスタンデジタル(WDC)が3%以上上げたうえ、主力ハイテク株も高くグーグルの持ち株会社であるアルファベット(GOOGL)とフェイスブックを運営するメタ・プラットフォームズ(FB)が3%を超える上昇となっています。動画配信のネットフリックス(NFLX)も3%余り上げましたが、取引終了後に発表した決算で1-3月期の世界の有料契約者数が減少に転じたことから時間外で急落となっています。
5.為替・金利等
長期金利は0.08%高い2.93%となりました。 ドル円は一段の円安が進み129円台前半で推移しています。
VIEW POINT: 今日の視点
本日の日本市場は米国株高を受けて上昇してのスタートが予想されます。こうしたなか日経平均が25日移動平均線(昨日時点で27,224円)を超えることができるかがポイントとなりそうです。
(マネックス証券 シニア・マーケット・アナリスト 金山 敏之)