【図表】日経平均株価(日足)
出所:i-chartより株式会社インベストラスト作成
※赤い丸=埋まっていない窓、青い丸=埋まった窓
※チャートは25日、75日、200日移動平均線を表示

新たな窓の発生と窓埋めにより、グランビルの法則の売りパターンが完成

前回のコラムでは、75日移動平均線と200日移動平均線に挟まれた状態で終えているため、今後どちらの移動平均線を終値でブレイクするか要注目と解説しました。実際には、75日移動平均線を下回って株価水準を切り下げ、今週4月12日には、ついに25日移動平均線をも下回る結果となりました。

また、この下落の際、3月18日と22日にあけた窓と22日と23日の間にあけた窓の両方を埋める結果となりました。

一方で、この窓を埋める間に新たな窓が3つも発生しています。このように200日移動平均線に押し返された後、株価は急反転する結果となっており、ここでもグランビルの法則における「下向きの200日移動平均線に接近して押し返されたら売り」というパターンが完全に完成したと言えるのではないでしょうか。

新たな窓の種類は、またさらなる窓埋めを起こすのか

では、今回発生した窓はどの種類の窓と考えられるのでしょうか。値幅は大きくなっているものの、3月の反発時の値幅の範囲内となっていることから、私はコモンギャップ(=普通の窓)ではないかと考えています。

そのため、今後下げ止まるようであれば、これらの窓を埋めることも視野に入ると思われます。そうなりますと、どこで下げ止まるのか、また下げ止まった場合、「どの水準まで戻すのか」という点も気になるところです。とはいえ、まずはまだ埋まっていない窓が2つありますので、この窓を埋めるのかどうかについて考えてみましょう。

4月12日時点では、上向きの25日移動平均線を下回っていますが、25日移動平均線が上向きとなっていますので、株価の下げ止まりが期待されます。

そのため、この25日移動平均線を下回ったままで推移し、25日移動平均線が下向きに変化するかどうかが今後のカギになるのではないかと思われます。

仮に25日移動平均線を下回ったままの状態が今週以降も続くようですと、3月15日、16日、17日の間にあけた2つの窓を埋める可能性が高まる反面、25日移動平均線上を回復して維持するようですと、3月の2つの窓を埋めることなく反発し、今回発生した3つの窓を埋めて上昇することが期待されます。

したがって、今後注目すべき点は、25日移動平均線の向きと株価の位置ということになりますので、今後の動向を探る判断材料として役立てたいところです。