株式市場は下落していますが、BTC(ビットコイン)など暗号資産市場は横ばいで推移しています。私は暗号資産市場の値動きには良い兆候が現れているように見え、株式市場よりもBTCが先にボトムアウトするのではないかと考えています。

ただ、ロシア軍のウクライナへの攻撃が激化している状況です。また、メディアではロシアがウクライナ侵攻を進めるため中国に支援を要請していたと報じられています。中国政府側は軍事支援の可能性を否定しているとのことですが、今後の中国の動向に注目が集まりそうです。

また、今朝(3月14日午前中)、ポーランドのドゥダ大統領が英BBCテレビのインタビューの中で、ロシアが化学兵器を使用した場合、NATO(北大西洋条約機構)は対応を真剣に検討する必要が出てくるとの考えを示したと報じられています。

ポーランドはウクライナの隣国ですので、もし生物・化学兵器が使用されれば、ポーランドにも大きな影響が及ぶと考えられます。そのような観点からも隣国としてかなり敏感にならざるを得ないのでしょう。

ロシアが生物・化学兵器を使うことへの警戒感が高まっており、前述の通り、暗号資産市場の値動きには良い兆候が見られますが、さらなる急落の可能性もまだ残っていると思います。今週も大きなリスクは取らず、静観姿勢を堅持したいところです。

BTC(ビットコイン)はトレンドレスな展開

【図表1】BTC/JPY 日足チャート
出所:MONEX TRADER CRYPTO(iPhoneアプリ)

BTC/JPY日足チャート分析から始めます。

MACDも0.00ラインにほぼ横ばいとなっており、トレンドレスであることがはっきりとわかるチャートです。SMA30とSMA90の距離もだいぶ近くなっています。そろそろ3ヶ月移動平均線で重なりそうですので、値動きが乏しいことがわかります。

レンジ相場ですので、410-510万円ゾーンで短期的に売買したり、押し目買いのみに集中して紫色のサポートライン手前からの買いトレードを狙ったりするのは良いと思います。

私は、MACDが0.00ラインから離れていくタイミング、且つSMA30をローソク足実体が上方向に抜けるタイミングを推測して追加エントリーを狙う程度で考えています。基本的には様子見の姿勢で、買いポジションのキープを前提に、買いで仕掛けるなら前述のパターンを想定します。

ETH(イーサリアム)は堅調さを回復したか

【図表2】ETH/JPY 日足チャート
出所:MONEX TRADER CRYPTO(iPhoneアプリ)

では、ETH/JPY日足チャート分析に移ります。

ETHも綺麗な三角保ち合いを形成しており、方向感が乏しい状況です。しかし、以前の下落は急激でしたが、ここ1週間は堅調さを取り戻してきているように見えます。BTC同様にETHも下げ止まりの兆候が出始めたのではないでしょうか。

私は三角保ち合いの下限のラインあたりから買いを検討しても良いと考えています。または前回安値の25万円付近を手前に買い指し値注文を準備しておくのも1つの選択肢でしょう。

BTC同様に、ETHもSMA30を超えるタイミングとMACDが0.00ラインから上放れしていくタイミングが重なれば、強い上昇トレンドの発生となりそうです。

ただし、ウクライナ情勢に引き続き注意が必要です。暗号資産市場はユーロの急落や原油価格の上昇をほぼ織り込んでいると思いますが、今後は北京パラリンピックも終了したことで、中国が動き出す可能性も考えられます。そのあたりのファンダメンタルズにも注意しながら運用していきたいところです。