【米国株式市場】ニューヨーク市場

NYダウ: 34,079.18  ▼232.85 (2/18)
NASDAQ: 13,548.07  ▼168.65 (2/18)

1.概況

先週末の米国市場はウクライナ情勢を警戒した売りが続き続落となりました。1ドル安とほぼ横ばいでスタートしたダウ平均は朝方に111ドル高まで上昇しましたが、伸び悩むとマイナスに転じ昼過ぎに320ドル安余りまで下落しました。その後一旦下げ渋り持ち直すとわずかにプラスとなる場面もありましたが上値は重く引けにかけて再び下げ幅を広げると結局232ドル安の34,079ドルで取引を終え3日続落となっています。また、ハイテク株比率が高いナスダック総合株価指数も168ポイント安の13,548ポイントとなりこちらも3日続落となりました。

2.経済指標等

1月の米景気先行指標総合指数は前月比0.3%低下し市場予想を下回りました。一方で1月の米中古住宅販売件数は年率換算で前月比6.7%増の650万戸となり市場予想を上回っています。

3.業種別動向

業種別S&P500株価指数は全11業種のうち情報技術や資本財・サービス、コミュニケーション・サービスなどの10業種が下げ、情報技術は1%余り下落しました。一方で生活必需品が上げています。

4.個別銘柄動向

ダウ平均構成銘柄は30銘柄中22銘柄が下げました。そのなかでもインテル(INTC)が5%以上下げ下落率トップとなったほか、ボーイング(BA)も2%余り下落しました。セールスフォース・ドットコム(CRM)とキャタピラー(CAT)、ハネウェル・インターナショナル(HON)、ジョンソン・エンド・ジョンソン(JNJ)、ウォルト・ディズニー(DIS)も1%以上下げ、マイクロソフト(MSFT)とダウ(DOW)、アップル(AAPL)も1%近く下落しています。一方で決算を好感した買いが続きシスコシステムズ(CSCO)が2%以上上げ上昇率トップとなっています。

ダウ平均構成銘柄以外では、動画配信機器のロク(ROKU)が決算で売上高が市場予想を下回ったことで急落し22%を超える下落となりました。通信計測機器のキーサイト・テクノロジーズ(KEYS)も決算で主力の通信部門の売上高が市場予想を下回ったことなどで3%近く下げています。

5.為替・金利等

先週末の長期金利は0.03%低い1.93%となりました。ドル円は115円近辺で推移しています。

VIEW POINT: 今日の視点

本日の日本市場は米国株安を受けて下落してのスタートが予想されます。こうしたなか日経平均は節目の27,000円を割り込みそうで、引き続きウクライナ情勢に神経質な展開となりそうです。

(マネックス証券 シニア・マーケット・アナリスト 金山 敏之)