【米国株式市場】ニューヨーク市場

NYダウ: 34,566.17  ▼171.89 (2/14)
NASDAQ: 13,790.92  ▼0.24 (2/14)

1.概況

米国市場はウクライナ情勢の緊迫化が引き続き重石となり3日続落となりました。43ドル安でスタートしたダウ平均は昼前に370ドル安余りまで下落した後下げ渋ると昼過ぎに先週末の終値近辺まで下げ幅を縮めましたが、戻し切れないと再び下げ幅を広げ取引終盤には433ドル安まで下落しました。その後引けにかけて持ち直したダウ平均ですが上値は重く結局171ドル安の34,566ドルで取引を終えています。また、ハイテク株比率が高いナスダック総合株価指数も0.2ポイント安の13,709ポイントとなりほぼ横ばいとなっています。

2.経済指標等

主要な経済指標の発表はありませんでした。

3.業種別動向

業種別S&P500株価指数は全11業種のうち9業種が下げ、エネルギーが2%を超える下落となったほか、金融とヘルスケア、不動産も1%以上下げました、一方で一般消費財・サービスとコミュニケーション・サービスの2業種が上げています。

4.個別銘柄動向

ダウ平均構成銘柄ではウォルグリーンズ・ブーツ・アライアンス(WBA)が2%以上下げ下落率トップとなったほか、IBM(IBM)も2%近く下げました。また、シェブロン(CVX)とシスコシステムズ(CSCO)、ジョンソン・エンド・ジョンソン(JNJ)、ボーイング(BA)、ウォルマート(WMT)も1%以上下落し、スリーエム(MMM)とJPモルガン・チェース(JPM)も1%近く下げています。一方でナイキ(NKE)が1%高となり、ウォルト・ディズニー(DIS)も1%近く上昇しています。

ダウ平均構成銘柄以外では、電気自動車のテスラ(TSLA)が目標株価の引き上げを受けて2%近く上げています。半導体のアドバンスト・マイクロ・デバイス(AMD)も同業のザイリンクスの買収が完了し市場が拡大するとの見方を示したことで1%近く上昇しています。

5.為替・金利等

長期金利は0.05%高い1.99%となりました。ドル円は115円台半ば近辺で推移しています。

VIEW POINT: 今日の視点

本日の日本市場は米国株安を受けて軟調なスタートが予想されます。こうしたなか日経平均が引き続き節目の27,000円を維持できるかがポイントとなりそうです。また、本日は寄り付き前の8時50分に2021年10-12月期のGDP速報値が発表される予定で注目されます。

(マネックス証券 シニア・マーケット・アナリスト 金山 敏之)