【米国株式市場】ニューヨーク市場
NYダウ: 34,265.37 ▼450.02 (1/21)
NASDAQ: 13,768.92 ▼385.10 (1/21)
1.概況
先週末の米国市場は動画配信のネットフリックス(NFLX)が急落し他のハイテク株にも売りが広がったうえ、景気敏感株にも売りが出て大幅続落となりました。13ドル安でスタートしたダウ平均は朝方に260ドル安程度まで下落した後切り返すとプラスに転じ昼前に181ドル高まで上昇しましたが、伸び悩むとまもなくしてマイナスとなり午後に入って下げ幅を広げました。取引終盤に485ドル安まで下落したダウ平均は結局450ドル安の34,265ドルで取引を終え6日続落となっています。また、ハイテク株比率が高いナスダック総合株価指数も385ポイント安の13,768ポイントと4日続落となりました。
2.経済指標等
12月の米景気先行指標総合指数は前月比0.8%上昇し市場予想と一致しました。
3.業種別動向
業種別S&P500株価指数は全11業種のうち生活必需品を除く10業種が下げました。そのなかでもコミュニケーション・サービスが4%近く下落し、一般消費財・サービスも3%余り下げました。素材と金融も2%以上下落し、エネルギーと情報技術も2%近く下げています。
4.個別銘柄動向
ダウ平均構成銘柄は30銘柄中26銘柄が下げました。そのなかでもウォルト・ディズニー(DIS)が7%近く下げ下落率トップとなりました。決算で契約者数の見通しが市場予想を下回ったことでネットフリックスが急落し22%近く下げたことを受けて動画配信事業に注力するウォルト・ディズニーにも売りが出ました。また、ボーイング(BA)が4%余り下げたほか、ビザ(V)も4%近く下落しています。一方でマクドナルド(MCD)とプロクター・アンド・ギャンブル(PG)、ナイキ(NKE)が小幅に上げています。インテル(INTC)は変わらずとなっています。
ダウ平均構成銘柄以外では、ネットフリックスの急落が他のハイテク株にも波及しアマゾン・ドット・コム(AMZN)が6%近く下げ、電気自動車のテスラ(TSLA)も5%を超える下落となりました。フェイスブックを運営するメタプラットフォームズ(FB)も4%以上下げています。さらに半導体株も安くマイクロン・テクノロジー(MU)とエヌビディア(NVDA)、ウエスタンデジタル(WDC)が3%以上下落しました。
5.為替・金利等
先週末の長期金利は0.04%低い1.76%となりました。ドル円は113円台後半で推移しています。
VIEW POINT: 今日の視点
本日の日本市場は米国株安を受けて下落してのスタートが予想されます。こうしたなか押し目買いが入り売り一巡後に下げ渋るような動きをみせるかがポイントとなりそうです。
(マネックス証券 シニア・マーケット・アナリスト 金山 敏之)