20年前に米国株(S&P500)に100ドル投資していたら、今では約500ドルになっています。世界株式のインデックスに20年前に投資していると、約400ドルになっています。米国の個人金融資産は、政府の負債が増えた額を差し引いても、同じ期間に3倍くらいになっています。一方、日本に於いては、過去20年間で、政府の借金が増えた額を差し引くと、個人金融資産額はほぼ横ばいです。

日本国は世界最大の債権国ですが、世界中にお金を貸すよりも、世界中の株を買っていたら、国はもっと豊かになっていたことでしょう。長い目で見ると、トマ・ピケティが唱えたように、r>g、即ち経済成長よりも資本リターン(投資リターン)の方が高いことが世界中の歴史をひもといて分かっていますから、国全体としてもっと投資することを真剣に考えるべきです。

特に、人口が減少し、世界における経済的プレゼンスでここから大きくしていくことは中々難しい中で、今でも尚、世界第3位の個人金融資産を持つ日本は、その使い方をもっともっと真剣に戦略的に考えるべきだと思います。この話は、昔からほとんど変わっていないのですが、この20年で大きな差が付いてしまいました。今更ですが、きちんと見つめ直したいですね。