【米国株式市場】ニューヨーク市場

NYダウ: 35,650.95  ▼320.04 (12/13)
NASDAQ: 15,413.28  ▼217.32 (12/13)

1.概況

米国市場は新型コロナウイルスの変異株「オミクロン株」の感染が拡大する英国で感染者の死亡が確認されたことでオミクロン株への警戒感が高まり反落となりました。12ドル安でスタートしたダウ平均は大きく下げ幅を広げ昼前に361ドル安まで下落した後下げ渋ると取引終盤に180ドル安程度まで一旦持ち直しましたが、引けにかけて再び下げ幅を広げると結局320ドル安の35,650ドルで取引を終えています。また、ハイテク株比率が高いナスダック総合株価指数も217ポイント安の15,413ポイントとなっています。

2.経済指標等

主要な経済指標の発表はありませんでした。

3.業種別動向

業種別S&P500株価指数は全11業種のうち7業種が下げ、エネルギーと一般消費財・サービスが2%を超える下落となり、情報技術と金融、資本財・サービスも1%以上下げています。一方で4業種が上げ、不動産と公益事業、生活必需品が1%以上上昇しています。

4.個別銘柄動向

オミクロン株への警戒感が高まるなか航空機の受注が減少するとの懸念からボーイング(BA)が3%を超える下げとなりダウ平均構成銘柄で下落率トップとなりました。また、旅行・レジャー株の下げが目立ち空運株ではユナイテッド航空ホールディングス(UAL)とアメリカン航空グループ(AAL)が5%前後の下げとなり、アメリカン航空グループ(AAL)も3%を超える下落となっています。クルーズ船株も安くカーニバル(CCL)が5%近く下げ、ロイヤル・カリビアン・クルーズ(RCL)とノルウェージャン・クルーズライン・ホールディングス(NCLH)も4%を超える下落となりました。さらに半導体株の下げも目立ちエヌビディア(NVDA)が6%以上下げ、アドバンスト・マイクロ・デバイス(AMD)とウエスタンデジタル(WDC)も3%を超える下落となりました。

一方で投資判断と目標株価の引き上げを受けてコカ・コーラ(KO)が2%以上上げダウ平均構成銘柄で上昇率トップとなりました。大型バイクのハーレーダビッドソン(HOG)も電動バイク事業を分割し特別買収目的会社(SPAC)との合併で上場させると発表したことで4%以上上げています。

5.為替・金利等

長期金利は0.07%低い1.41%となりました。ドル円は113円台半ばで推移しています。

VIEW POINT: 今日の視点

本日の日本市場は米国株安を受けて下落してのスタートが予想されます。こうしたなか日経平均が節目の28,500円を引けで維持できるかがポイントとなりそうです。

(マネックス証券 シニア・マーケット・アナリスト 金山 敏之)