今週(11月12日~11月18日)の相場動向

相場回顧 BTC:イベント通過後に急落し、BTC=60000ドル割れ

ビットコインは、米ヴァンエックが申請していたビットコイン現物ETFが非承認となったこともあり軟調な推移となったが、大型アップデート「タップルート」への期待から相応に買い戻された。実装後にはやや売りが強まったが、15日にはBTC=752万円(66000ドル)まで価格を戻した。しかし、米国で暗号資産課税強化策を含んだインフラ法案が成立すると売りが強まり、16日には急落してBTC=684万円(60000ドル)を割り込んだ。その後しばらくはヴァンエックのビットコイン先物ETFの取引開始や、大谷翔平のFTXアンバサダー就任など、新しい話題もあるなかでBTC=684万円(60000ドル)を挟んでもみ合いとなったが、週末にかけては再び売りが強まった。

 

来週(11月19日~11月25日)の相場予想

現物ETFなどの期待が薄れるなかBTCは短期的な下げに警戒

米国では年末にかけて複数のビットコイン現物ETFの審査をまだ控えるが、今回注目されたヴァンエックの申請分が非承認となったことで、他のものについても同様に非承認となる見通しが強まった。これを受けて売りが進む可能性はある。しかし、現物ETFについては、既に運用額が600億ドルを超えるグレースケールのビットコイン投資信託のETF転換が本命であり、SECによる最初の判断が予定される12月下旬までは一体の期待が継続すると思われる。

また、米国におけるインフラ法の成立によって暗号資産課税強化への懸念が広がっている。一部の議員が暗号資産関連条項の修正を求めているが、このまま進展がなければ売りが続くことも考えられるだろう。

大谷翔平が暗号資産取引所FTXのアンバサダーに就任したことを受けて日米では暗号資産への関心が高まっているが、短期的な下げに警戒が必要か。金融市場における早期利上げや次期FRB議長に関する議論にも引き続き注目である。

直近上値としてはBTC=684万円(60000ドル)、下値としてはBTC=616万円(54000ドル)を意識する。