【米国株式市場】ニューヨーク市場
NYダウ: 35,931.05 ▼211.17 (11/17)
NASDAQ: 15,921.57 ▼52.28 (11/17)
1.概況
米国市場は利益確定の売りが出て反落となりました。17ドル高と上昇してスタートしたダウ平均ですが直ぐにマイナスに転じ軟調に推移すると取引終盤に232ドル安まで下落しました。その後引けにかけてやや下げ幅を縮めたダウ平均ですが結局211ドル安の35,931ドルで取引を終えています。また、ハイテク株比率が高いナスダック総合株価指数も52ポイント安の15,921ポイントとなっています。
2.経済指標等
10月の米住宅着工件数は年率換算で前月比0.7%減の152万戸となり市場予想を下回りました。
3.業種別動向
業種別S&P500株価指数は全11業種のうち7業種が下げ、エネルギーと金融が1%を超える下落となりました。一方で不動産や一般消費財・サービスなどの4業種が上げています。
4.個別銘柄動向
ビザ(V)が5%近く下げダウ平均構成銘柄で下落率トップとなりました。アマゾン・ドット・コム(AMZN)が来年1月から英国のサイトでビザのクレジットカードの利用を停止すると伝わったことが嫌気されました。また、長期金利の低下を受けてゴールドマン・サックス(GS)も3%近く下げ、ダウ平均構成銘柄でビザに次ぐ下落率となっています。さらにディスカウントストア大手のターゲット(TGT)も決算でコスト増により粗利益率が市場予想を下回ったことで5%近く下げたほか、決済サービスのペイパル・ホールディングス(PYPL)も投資判断の引き下げを受けて4%以上下げています。一方でアップル(AAPL)は年末商戦でのiPhoneの販売台数が過去最高になるとの観測が出たことで1%を超える上昇となりダウ平均構成銘柄で上昇率トップとなっています。ディスカウントストアのTJX(TJX)も決算が市場予想を上回ったことで6%近く上げています。
5.為替・金利等
長期金利は0.05%低い1.58%となりました。ドル円は114円台前半で推移しています。
VIEW POINT: 今日の視点
本日の日本市場は米国株安を受けて下落してのスタートが予想されます。こうしたなか日経平均が節目の29,500円を前に底堅さをみせるかがポイントとなりそうです。
(マネックス証券 シニア・マーケット・アナリスト 金山 敏之)