広木 隆への質問については、毎週月曜21時から開催している「広木隆のMonday Night Live」でいただいたご質問のうち、セミナー内で回答しきれなかったものを取り上げさせていただきます。回答対象とするご質問は、サイトへの掲載を考慮して選択採用とさせていただきます点についてご了承くださいますようお願いいたします。
Q.日経平均の来春までの見通しについて
日経平均は来年の春頃、いくらが想定されるでしょうか?
回答
現在の日経平均の今期予想EPSは4-9月の上半期が終わった時点で2,080円くらいです。これが、下半期にはさらに最低でも1割は上振れして着地するでしょう。それが今期(22年3月期)の数字です。
来期(23年3月期)の業績は市場コンセンサスでさらに1割くらい伸びる見通しなので、来春に市場が見るEPSは2,500円強にはなっているはずです。
それを15倍のPERで評価すれば3万7750円です。これでも控えめな数字ですが。
Q.もし広木さんが「新しい資本主義実現会議」のメンバーなら?
政府に「新しい資本主義実現会議」が新設されました。
政権の看板政策であるだけに、出される提言が注目されますが、もし、広木さんが実現会議のメンバーの立場なら、どのようなビジョンを示されるでしょうか。是非お聞きしたいところです。
回答
格差が拡大するのは、ピケティが指摘したように r > g 、資本のリターン(r)が国民所得の成長率(g)を常に上回るからです。岸田政権がやろうとしている金融所得課税は増税によってrを下げようということです。そうではなく、g を高める方策を検討するべきだと考えます。
こんなに低い成長率では令和版所得倍増計画は無理です。しかし、10年で倍増できる方法があります。それは投資です。株式投資のリターンなら10年で均して年率7%を期待するのは無理ではありません。10年7%複利で運用すれば元本は倍になります。
個人(家計部門)が保有する「現金・預金」は前年同期比4.0%増の1072兆円で、過去最高でした。コロナの影響もありますが、将来に不安を感じる個人は給付金をもらっても消費に回さず、預金が積み上がるだけです。
この預金は金利がほぼゼロで眠ったまま、いわば「死に金」となります。この「死に金」を有効に使って経済を回す - それが日本にとってもっと重要な経済政策だと思います。
いまこそ株式投資を国民に根付かせ、真剣に「貯蓄」から「投資」への流れを促進するべき時です。それこそが一番確信度の高い成長戦略であり、ほぼ唯一、所得倍増の可能性のある戦略だと考えます。
Q.今、投資家は総強気になっていないでしょうか?
広木さんは常日頃、みんなが強気になった時がピークアウトだと言われていたかと記憶してますが、今、総強気になっていませんか?
回答
まだ弱気をいう人、たくさんいませんか?
不良中年様はいかがですか?ご質問の行間から懐疑的に見ていらっしゃるように感じ取りましたが、そういう方が大勢いらっしゃるうちは、まだ大丈夫です。
まだはもうなり、もうはまだなり、です。
Q.5年後に向けた投資銘柄を教えてください
5年後に向けた投資銘柄を教えて下さい。
回答
リクルート(6098)、ビザスク(4490)、ソニー(6758)、日立(6501)、東京エレクトロン(8035)、村田製作所(6981)、レーザーテック(6920)、イビデン(4062)などでしょうか。
Q.GDPがマイナスでも企業業績がいいのはなぜですか?
7-9月のGDPのマイナス幅の割に、企業業績は良かったように思いますが、どのように解釈すればよいのでしょうか?
回答
簡単な話、GDPは国内総生産ですが、
- 日本の上場企業はグローバルに活躍する企業が多い。(従って「国内」では補足できない)
- GDPで補足できない経済活動がたくさんある。例えばデジタル経済などは補足できないし、銀行の最高益の理由である与信費用の低下による戻り益などはGDPに入らない。
- 2014年度は日本のGDPは消費増税の影響もあってマイナス成長でしたが、上場企業は増益でした。
以上のように、現在の日本の産業構造ではGDPと企業業績に相関の関係がないことをご理解いただけるかと思います。
Q.マーケットの羅針盤について
マーケットの羅針盤非常に楽しみにしております。更新がしばらくなく心配しておりました。
ぜひ長く続けていただきたいです。
回答
ありがとうございます。そのように努めます。
Q.(番外編)ラブちゃんについて
広木さん、いつもありがとうございます。ラブちゃんも見てみたいです。
回答
今度出しますが猫は気まぐれなので、なかなか呼んでも来ないんです。
今日は写真だけ。
このコーナーでは、毎週月曜夜21時から開催している「広木隆のMonday Night Live」でいただいたご質問のうち、セミナー内で回答しきれなかったものにチーフ・ストラテジストの広木隆が回答いたします。
今回は2021年11月15日に寄せられたご質問から抜粋して回答しております。
また、回答対象とするご質問は、サイトへの掲載を考慮して選択採用とさせていただきます点についてご了承くださいますようお願いいたします。
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