ローンの返済さえなければ、家計は楽になるだろうし、貯金や投資する金額も増やせるのに…と思ったことはありませんか。
住宅ローンやマイカーローンのような目的のあるローン、フリーローンのように目的がないローンとローンにも様々なタイプがありますが、これらの返済額は、家計の中の「固定費」です。ローンは目的の買い物をするために必要な場合が多いものですが、なんとか支払い負担を減らすことはできないものでしょうか。
住宅ローンを見直す際のポイント
家計の見直しは、まず「固定費」から始めましょう。
固定費は毎月1回、決まった金額を支払う住居費や生命保険料、通信費が該当しますが、それに加え各種ローンの返済も該当します。このローンの返済額を「減額する」ことは、普段考えにくいものです。これらは見直せないものでしょうか。
良く知られているローンの減額法は、住宅ローンの借り換えです。条件によっては支払い負担が軽くなり、支払い総額も減らせるメリットがあります。その基本的な条件とは以下の3つになります。
・借り入れ年数が10年以上残っている
・借入残高が1,000万円以上ある
・借り換え後の金利差が1%以上ある
このうち金利差については、現在は金融機関が競うように金利や手数料を下げた商品を出しているので、状況によっては金利差が0.5%ほどでも借り換えによる効果が出る場合があります。
自分の場合はどの程度の効果があるかを知りたい場合は、ネット上でシミュレーションをしてみると良いでしょう。
また、貯蓄状況によっては返済期間をそのままにしながら、毎月の返済額を少なくする「返済額軽減型」や、毎月の返済額は変わらないものの、返済期間を短くする「期間短縮型」の繰り上げ返済も有効です。住宅ローンは、このように見直していきましょう。
マイカーローンやフリーローンの見直し方
マイカーローンを見直す際は、まず、どこで借り入れしているのかを確認しましょう。ディーラーなどで契約しているのであれば、銀行系のマイカーローンに借り換えると、返済額を安くできる可能性があります。
ただし、手数料がかかりますので、それを加算すると逆に高上りになる場合もあります。これもローン返済のシミュレーションサイトで確認してから取り組む方が良いでしょう。
フリーローンが複数ある場合は、「おまとめローン」が役立つこともあります。おまとめローンとは、複数の借入先を1つにまとめて返済するローンのことです。
借りたお金の総額をしっかり把握できますし、「このローンの返済は終わったか?」「あのローンの返済日はいつ?」と混乱することが減り、毎月いくら返して、残高はいくら残っているのかなど、自分の返済状況を把握しやすくなります。
ただ、先に借り入れしたローンよりも平均で見て金利が高くなってしまうと返済総額が増えてしまうので、利用するローンは金利を意識して選びましょう。また、金利が安くできたとしても借り入れた金額が減るわけではありません。新たなローンを利用することがないよう、気をつけましょう。借金に借金を重ねないと返済できないという人は、おまとめローンが利用できたとしても良い方向に働くことは少なく、かえって借金を増やしてしまうことが多いのでおすすめしません。
ローンを見直すときは、家計もセットで考える
ローンを借り換えするときは、ぜひ、家計も一緒に見直してください。ローンを見直して月の返済負担を軽くしても、浮いたお金を無駄に使っては意味がありません。支払額を減らす目的も、意識しておいた方が良いでしょう。
目的のあるローンは、他のローンに比べ有益なローンと考えられますが、目的がなく、その場しのぎで利用するローンは浪費です。不必要な利息の支払いはすでに浪費ですし、必ずしも必要ではないローンで借りるお金も、また浪費なのです。
ローンが重なり、最終的に支払いが困難になれば、「債務整理」という形でローンを減額するケースもあります。