【米国株式市場】ニューヨーク市場

NYダウ: 35,369.09  ▼74.73 (9/3)
NASDAQ: 15,363.52  △32.34 (9/3)

1.概況

米国市場は小幅に高安まちまちとなりました。雇用統計で雇用者数が市場予想を大きく下回ったことを受けて景気敏感株の一角に売りが出てダウ平均とS&P500株価指数は反落となりましたが、主力ハイテク株が堅調だったことを受けてナスダック総合株価指数は3日続伸となり史上最高値を更新しました。42ドル安でスタートしたダウ平均は朝方に174ドル安まで下落した後持ち直しましたが上値が重く軟調に推移すると結局74ドル安の35,369ドルで取引を終え反落となっています。また、S&P500株価指数も1ポイント安の4,535ポイントとなり3日ぶりに反落となりました。一方でハイテク株比率が高いナスダック総合株価指数は32ポイント高の15,363ポイントとなり3日連続で史上最高値を更新しています。

2.経済指標等

8月の米雇用統計で非農業部門雇用者数は23万5000人増に止まり市場予想を大きく下回りました。失業率は5.2%と前月から低下し市場予想と一致しています。一方で8月の米ISM非製造業景況感指数は61.7と過去最高となった前月から低下しましたが市場予想を上回っています。

3.業種別動向

業種別S&P500株価指数は全11業種のうち公益事業や素材、資本財・サービスなどの6業種が下げました。一方で情報技術やヘルスケア、コミュニケーション・サービスなどの5業種が上げています。

4.個別銘柄動向

ダウ平均構成銘柄では景気敏感株に売りが出るなかアメリカン・エキスプレス(AXP)とボーイング(BA)、ハネウェル・インターナショナル(HON)が1%を超える下落となりました。また、ウォルグリーンズ・ブーツ・アライアンス(WBA)も1%近く下げています。一方で主力ハイテク株が堅調でセールスフォース・ドットコム(CRM)が1%余り上げたほか、アップル(AAPL)も小幅に上げています。ダウ平均構成銘柄以外では、半導体大手のブロードコム(AVGO)が5-7月期の決算が市場予想を上回ったことや、8-10月期の見通しで売上高が市場予想を上回ったことなどを受けて1%余り上げています。

5.為替・金利等

長期金利は0.04%高い1.32%となりました。ドル円は109円台後半で推移しています。

VIEW POINT: 今日の視点

本日の日本市場は大幅高となった先週末の地合いを引き継いで上昇してのスタートが予想されます。利益確定の売りも出やすいなかで日経平均が節目の29,500円を上回ってどこまで上値を伸ばせるかがポイントとなりそうです。

(マネックス証券 シニア・マーケット・アナリスト 金山 敏之)