ETH(イーサリアム)のバーン(焼却)が加速!

ETH(イーサリアム)の大型アップデートが実装されてから間もなく1ヶ月を迎えようとしています。アップデート後の焼却速度は24時間平均4,500ETHでしたが、現在、その2倍近くの8,000ETHを超えてきました。その理由としては、「NFT(Non-Fungible Token)市場活況に伴うトランザクションの大幅増加→ETHの需給の増加」という構図で、市場が逼迫しているのでしょう。

DeFi(分散型金融)に続き、NFT市場では高頻度な取引が見受けられます。図表1の焼却量トップである世界最大のNFTマーケットプレイス「OpenSea」は1週間で1000億円を突破したようです。

【図表1】
出所:ultrasound.money

NFTマーケットの成長速度は凄まじいものがあり、2017年の暗号資産市場の熱狂を上回る可能性さえ出てきているように感じます。2021年の後半相場は、ETHが台風の目となるかもしれません。

ETH、急な下落に注意しつつも買い場の到来に期待

【図表2】ETH/JPY 日足
出所:MONEX TRADER CRYPTO(iPhoneアプリ)

ETH/JPY日足チャートです。

天井圏で張り付いたレンジ相場が続いていますが、上放れに期待しています。今週もMACDがまだダイバージェンスを維持していますので、急な下落に注意が必要でしょう。

しかしながら、このダイバージェンスも徐々に解消してきており、今週この価格帯で推移して終えることができますと、だいぶアク抜け感が出てきそうです。MACDの数値も中央ラインにより近づき、ダイバージェンスからくる下落圧力も緩和されるのではないかと考えています。

直ちに追加を入れるわけではありません。ただ、地合いとしては我慢しつつも、中期的に見ると、どこかで買い場が到来しそうなイメージです。

では4時間足に時間軸を落として、買い場のタイミングを探ってみましょう。

平行チャネルレンジキープなるか

【図表3】ETH/JPY 4時間足
出所:MONEX TRADER CRYPTO(iPhoneアプリ)

4時間足では平行チャネルが引けました。もちろん、最初の押し目買いは下限のラインです。おおよそ、33万円台あたりからでしょうか。

日足ダイバージェンスが効いてくる場合、下限ラインを割り込むと思われます。その場合、セカンドポイントとして、サポートラインが控える32万円付近を予想しており、さらにここを割り込む場合は30万円が目安となるでしょう。

しかしながら、現状の価格から15%程の下落が必要ですので、やや距離が遠いかもしれません。今週は33万円台と32万円の押し目を視野に考えたいと思います。

焼却速度の増加は先週後半から起き始めた現象です。これが長らく継続するかは定かではありませんが、1日のマイニングで出てくるETHの量は12,000〜13,500ETHですので、その62%が焼却されている計算になります。中長期的に見て、価格への影響は大きいでしょう。個人的な相場観では、年内に史上最高値更新を意識しています。

ビットコインETFが10月末までに承認される?

【図表4】BTC/JPY日足
出所:MONEX TRADER CRYPTO(iPhoneアプリ)

BTC/JPY 日足分析に移ります。トレンドラインを右方向に抜けてきました。ETH同様に、こちらもMACDがダイバージェンス中です。ETH/JPY分析で既述したように、目先はBTCでも似たような値動きが予想されます。

先週、ブルームバーグのアナリストが、ビットコインETF(上場投資信託)が10月末までに承認される可能性が高いと投資家向けメモで明らかにしたとの報道がありました。また、2021年8月4日付のブルームバーグ記事によると、「(米証券取引委員会(SEC)のゲンスラー委員長は)CMEグループが取引プラットフォームを提供し、投資家が相当額の証拠金支払いを求められるビットコイン先物に特化したETFを承認する余地を示した」と報じられていました。

現在、世界のビットコイン先物市場でのシェアは米CMEが2位〜4位につけており、近々、世界で最も取引高の多い取引所になると予想されています。ビットコインETFが承認されれば、ヘッジファンドや投資信託からの資金流入がより増えると思われますので、この材料には期待できるかもしれません。

4時間足で同じく買いポイントを見ていきましょう。

トレンドライン右抜けも、浅い押し目を狙う

【図表5】BTC/JPY 4時間足
出所:MONEX TRADER CRYPTO(iPhoneアプリ)

4時間足も見ておきましょう。

日足ダイバージェンスが効いてきて、相場が多少下がる場合は、少し下で指値注文を出して待機するのが良いと個人的には考えます。

トレンドラインが右方向に抜けてきていますので、少し相場が緩むことを考慮し、現状のプライスレベルでは様子見としたいところです。この価格帯で三角持ち合いなどのレンジ形成が望ましく、市場ポジションが一巡するのを待ちたいイメージです。

買いで参戦する場合は、直近サポートラインは緑色の510万円のラインが1つの目安となるでしょう。または、もう一段下のライン485万円になります。この2つのポイントを意識した押し目買い戦略で今週は望みたいと思います。

ETH主体の戦略ですが、今週も両コインどちらも上昇目線をキープしたいと思います。