【米国株式市場】ニューヨーク市場
NYダウ: 34,930.93 ▼127.59 (7/28)
NASDAQ: 14,762.58 △102.01 (7/28)
1.概況
米国市場は高安まちまちとなりました。ダウ平均とS&P500株価指数は新型コロナウイルスの感染再拡大による世界経済の先行き懸念から続落となりましたが、ナスダック総合株価指数は好決算を発表したハイテク株に買いが入り反発となりました。51ドル高と反発してスタートしたダウ平均ですがまもなくしてマイナスに転じると午後に一時181ドル安まで下落するなど軟調に推移し結局127ドル安の34,930ドルで取引を終えています。また、S&P500株価指数も0.8ポイント安の4,400ポイントとなっています。一方でハイテク株比率が高いナスダック総合株価指数は102ポイント高の14,762ポイントとなっています。
2.経済指標等
米連邦公開市場委員会(FOMC)は金融政策の現状維持を決めました。また、パウエルFRB議長は会合後の記者会見でテーパリング(量的緩和の縮小)の開始に向けて今後複数の会合で経済情勢の進捗を確認するとしています。
3.業種別動向
業種別S&P500株価指数は全11業種のうち生活必需品や公益事業、不動産などの7業種が下げました。一方でエネルギーやコミュニケーション・サービスなどの4業種が上げ、エネルギーは1%近く上昇しました。
4.個別銘柄動向
ボーイング(BA)が決算で最終損益が7四半期ぶりに黒字となったことで4%余り上げダウ平均構成銘柄で上昇率トップとなりました。また、半導体大手のアドバンスト・マイクロ・デバイス(AMD)も決算が市場予想を上回る増収増益となったことで7%以上上げたほか、グーグルの持ち株会社であるアルファベット(GOOGL)も決算で売上高と1株利益が市場予想を上回ったことから3%を超える上昇となり上場来高値を更新しています。ファイザー(PFE)も決算で売上高が市場予想を上回ったことで3%以上上げています。さらにツイッター(TWTR)もネット通販機能を追加すると発表したことで2%を上回る上昇となりました。
一方で音楽配信大手のスポティファイ(SPOT)が決算で月間利用者数が会社予想を下回ったことで5%以上下げています。スターバックス(SBUX)も決算で通期予想の世界の既存店売上高の伸び率を下方修正したことで3%近く下落しました。
5.為替・金利等
長期金利は0.01%低い1.23%となりました。ドル円は109円台後半で推移しています。
VIEW POINT: 今日の視点
本日の日本市場は米国市場でナスダック総合株価指数が反発したことから上昇してのスタートが予想されます。こうしたなか日経平均が200日移動平均線(昨日時点で27,782円)を回復できるかがポイントとなりそうです。
(マネックス証券 シニア・マーケット・アナリスト 金山 敏之)