【米国株式市場】ニューヨーク市場

NYダウ: 33,962.04  ▼725.81 (7/19)
NASDAQ: 14,274.98  ▼152.25 (7/19)

1.概況

米国市場はアジアを中心に世界で感染力の強いデルタ型の新型コロナウイルスの感染が広がっていることや、米国でも新規感染者数が増加し行動規制が再び強化されていることが嫌気され大幅続落となりました。ダウ平均は159ドル安でスタートすると大きく下げ幅を広げ昼過ぎに946ドル安まで下落しました。その後も安値圏で軟調に推移したダウ平均は引けにかけてやや下げ幅を縮めたものの結局725ドル安の33,962ドルで取引を終え続落となりました。ダウ平均は2.1%安となり下落率は今年最大となっています。また、ハイテク株比率が高いナスダック総合株価指数も152ポイント安の14,274ポイントとなり5日続落となりました。

2.経済指標等

7月の全米住宅建設業協会(NAHB)住宅市場指数は80と前月から低下し市場予想も下回りました。

3.業種別動向

業種別S&P500株価指数は11業種全てが下げました。そのなかでもエネルギーが3%を超える下落となったほか、金融も3%近く下げました。また、素材と資本財・サービスも2%以上下落しています。

4.個別銘柄動向

ダウ平均構成銘柄は30銘柄全てが下げました。そのなかでもボーイング(BA)が5%近く下げたほか、アメリカン・エキスプレス(AXP)とハネウェル・インターナショナル(HON)も4%を超える下落となりました。ダウ(DOW)とウォルト・ディズニー(DIS)、トラベラーズ(TRV)、JPモルガン・チェース(JPM)、ビザ(V)も3%以上下げています。

ダウ平均構成銘柄以外では新型コロナウイルスの感染再拡大を受けて空運株が引き続き安く、ユナイテッド航空ホールディングス(UAL)が5%を超える下落となり、アメリカン航空グループ(AAL)も4%余り下げました。デルタ航空(DAL)も3%を上回る下落となっています。また、クルーズ船のノルウェージャン・クルーズライン・ホールディングス(NCLH)やカーニバル(CCL)やカーニバル(CCL)も5%を超える下落となり、ロイヤル・カリビアン・クルーズ(RCL)も4%近く下落しています。一方で巣ごもり関連が買われフィットネス機器のペロトン・インタラクティブ(PTON)が7%以上上げ、料理宅配サービスのドアダッシュ(DASH)も5%近く上昇しました。

5.為替・金利等

長期金利は0.10%低い1.19%となりました。ドル円は109円台半ば近辺で推移しています。

VIEW POINT: 今日の視点

本日の日本市場は米国株安を受けて大きく下落してのスタートが予想されます。こうしたなか日経平均は節目の27,500円を割り込み下げ幅を広げそうですが、押し目買いから売り一巡後に下げ幅を縮めるような動きがみられるかがポイントとなりそうです。

(マネックス証券 シニア・マーケット・アナリスト 金山 敏之)