今週(7月9日~7月15日)の相場動向
相場回顧 BTC:米国株が史上最高値を更新するなか、軟調な展開が続く
ビットコインは中国規制やバイナンスへの取り締まりによってBTC=352万円(32000ドル)付近まで価格を下げていたが、ハッシュレートが改善傾向にあるなかで買い戻しが強まった。しかし、BTC=385万円(35000ドル)を前に上値が重くなると、欧州においてバイナンスとの提携を打ち切る企業が相次ぎ、再び価格を下げた。米国株がインフレ懸念に左右されながらも連日の史上最高値更新となるなか、材料難で方向感に乏しいビットコインへの関心も薄れた。BTC=352万円(32000ドル)付近では底堅く推移したが、中国安徽省におけるマイニング規制の発表もあって売りが継続した。
来週(7月16日~7月22日)の相場予想
BTCは買いも売りも決め手に欠く状況、ECB理事会の内容に注目
強い経済指標や企業業績を受けて米国株の最高値更新が続いている。市場では米国における早期のテーパリングや利上げの可能性が議論されているが、FRBパウエル議長はこれらについて慎重な姿勢を崩しておらず、過度なインフレ懸念は抑えられている。
このようななか暗号資産市場は、いくつかポジティブなニュースもみられるが、規制動向が重くのしかかり、薄商いで先行き不透明な状況が続いている。投資家の関心は株式市場へと移りつつあるが、買いも売りも決め手に欠いており、大きな材料が出るまではもみ合いの展開となるだろう。
一つの材料として、来週はECB理事会を22日に控える。ECBは今月8日にインフレ目標の引き上げを発表した。今回の理事会ではこれを踏まえた金融政策の新しいガイドラインが提示される予定となっており、その内容によって金融緩和策の長期継続が示唆されれば、買いが強まることも考えられるだろう。
直近上値としてはBTC=385万円(35000ドル)、下値としてはBTC=330万円(30000ドル)を意識する。